ICCメタバース・プロジェクトでは,昨年度に引き続きメタバース研究会を行ないました.今年度のプロジェクトでは,前回の研究会において交わされた議論をへて,エキソニモによる《ゴットは、存在する。》,研究会にも参加していただいた方々を含む,特別展「可能世界空間論」といった展覧会へと発展し,メタバースが持つ可能性の多義的な実験および実践の場として展開されました.
メタバースを「インターネット上に構築される3D仮想空間」としてのみ捉えるのではなく,コンピュータによって実現される,実験場としてのコンピュテーショナル(計算可能)な空間と捉えることによって生まれる可能性を探求するということは,特別展「可能世界空間論」で提起された問題でもあります.
実際の体験的な場としての展覧会をへた今,アルゴリズミック・アーキテクチャや非線形科学といった側面から,さらにどのようなことが考えられるでしょうか.コンピュータを援用することによって追求される多様性,あるいは計算不可能性にもとづく可能世界,といったテーマから再検討を試みるための議論や意見を伺いました.
「可能世界空間論——空間の表象の探索、のいくつか 」にて開催した関連イヴェントを,映像で公開しています.