近年,アートとテクノロジー,またアートとサイエンスの融合をベースにした,多彩な教育と創造のプロジェクトが世界各地で進行しています.オーディオ・ヴィジュアルはもとより,コンピュータやネットワークといった技術やメディアが急速に進展・普及する現代にあって,その時代にふさわしい教育・創造活動のヴィジョンが多様な角度から模索されています.そうした試みの多くが,20世紀の巨大な実験場であった“バウハウス”を一つのモデルとみなしています.
1919年に設立され,ジャンルを超えて多彩な人材が集結し,数多くの創造的成果を生み出した“バウハウス”.ここでは,「バウ(建築)」による全芸術の最終的な統合や,産業と芸術の融合を目指していましたが,21世紀を目前にした現在は,メディアやネットワークによる情報空間が,新い交通や統合の場となっているのではないでしょうか.
本展覧会は,そうした視点に立ちながら,共同創造,メディアの活用・統合といった新しい教育と創造の諸問題を,様々な領域から探っていきます.
|