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1997年9月19日(金)〜 10月5日(日) [終了しました.] ギャラリーD





背景


旧約聖書によると,アブラハムは,ヒッタイト人であるエフロンから,彼の妻サラの埋葬のためにひとつの洞穴を買う.イスラエル人の先祖の墓地として,後々知られるようになるその洞穴は,妻のサラだけでなく,アブラハムとその子孫イサク,ヤコブらにとっての眠る地となった.また,ユダヤの伝承によれば「ケイヴ(洞穴)」はエデンの園への入口でもあると言われ,そこにはまた,アダムとイヴも葬られているという.
「ケイヴ」はまた,イスラム教徒のアラブ人(ムスリム)にとっても宗教的に重要な意味をもっている.ユダヤ人がアブラハムとサラの息子イサクの子孫であるとすれば,イスラム教徒は,サラの召使であったハガルとアブラハムの間に生まれた息子イシュマエルの血筋を引き継いでいる.
現在,ヨルダン川西岸地区のヘブロンの街中に位置するこの洞穴「ケイヴ」は,埋め立てられ,そこに入ることすらできないが,いまだにユダヤ教徒とイスラム教徒が共に巡礼する地上で唯一の場所であり続けて いる.