ものをつくることには,その楽しみやよろこびを味わうたびに,より深く惹きつけられてしまう不思議な力があります. 『こま撮りえいが こまねこ』では,登場するキャラクター自身がこま撮り映画の制作に取り組みます. ものをつくりあげる過程には,失敗や苦労がつきものです.この映画の主人公「こまちゃん」たちが経験するのも,楽しいことばかりではありません. しかし,ひとたび作品が完成してしまえば,失敗や苦労を含めたすべての経験が「楽しかった」ことに変わる――それがこの映画, そして自らもものづくりの魅力にとりつかれてしまった制作者からのメッセージといえるでしょう.
2003年に東京都写真美術館で開催された「絵コンテの宇宙―イメージの誕生」展において,美術館内にセットを組み,毎日公開撮影されて制作されたのが『こまねこ ―はじめのいっぽ―』です.「こまちゃん」たちが,カメラの練習をしたり,おもちゃや映写機を改造したりという,「いじる」「こわす」「つくる」といった過程を通して,こどもたちだけではなく大人たちにも「ものをつくる」体験を思い出させるものになっています.
『こま撮りえいが こまねこ』
原作・監督・キャラクターデザイン:合田経郎
企画:ティー・ワイ・オー,ミコット・エンド・バサラ
プロデューサー:松本紀子,渡邉直子
アニメーター:峰岸裕和,大向とき子
半立体アニメーター:野原三奈
人形:阿彦よし子
美術:家辺信二(ローカスト)
撮影:長坂正文,福味廣
照明:竹本卓司
音楽プロデューサー:東正浩(LET IT BE Inc.)
音楽:aikamachi + nagie
エンディングテーマ:solita「123」
製作:ミコット・エンド・バサラ,ティー・ワイ・オー,イー・レヴォリューション,ニューセレクト,ジェネオンエンタテインメント,シネマライズ,ドワーフ
© 2006TYO/dwarf・こまねこフィルムパートナーズ
こまねこウェブサイト:http://www.komaneko.com