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《非現実的な登山家》 [2012] “Unrealistic Mountaineers”

ジョン・ウッド&ポール・ハリソン

《非現実的な登山家》

作品解説

ジョン・ウッド&ポール・ハリソンの作品には,ふだんからよく見かけるような,ロープ,A4サイズの紙,扇風機,ランプ,椅子,段ボール箱といった日用品やさまざまな道具が登場します.しかし,それらは,その本来の目的とは少し違う,どこかふだんと変わった様子で使われています.このように,日用品の数々を新たな視点から捉えることで,もうひとつの隠された使用法が明らかにされ,また,それによって引き起こされたものの様態の変化に気づかせるものです.
たとえば,《もう1km》では,電動ヤスリがA4サイズの紙の束を削るように一枚一枚飛ばしていき,紙の束が紙の連なりによる長さ(1km)に変化する過程が捉えられています.《扇風機/紙/扇風機》では,紙が左右に置かれた扇風機からの風によって,その中央で直立します.
また,《月面で退屈している宇宙飛行士》には,月面で退屈そうに動作を繰り返す二人の宇宙飛行士が,《非現実的な登山家》には,雲におおわれた山頂で途方に暮れた様子の登山家が二人登場します.それは,最初の月面着陸あるいはエヴェレスト登頂などの,人類の偉業達成の物語を参照しながら,遊び心をもちながら批評的に再演してみせることによって,どこか不可解な情景を生み出しています.

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