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《がそのもり》 [2011] “Pixel Forest”

重田佑介

《がそのもり》

作品解説

童話やおとぎ話,昔話の世界が,少数の画素(ピクセル)によって描画されたアニメーション作品です.映像はプロジェクターで投影されていますが,展示室内に設置すべきスクリーンはありません.鑑賞者は何も書かれていない小さな本をスクリーンとしてもち,自分で移動し映像を探しながら物語の続きを追っていきます.
作者が2009年に発表した作品《ロウビジョン》では,やはり少ないピクセルで簡略化して描かれたピクセル・アニメを高解像度のモニターで再生し,それを虫めがねを使って見ることによって,コンピュータなどの画像における構成要素としてのピクセルや,解像度というものの意味を理解させるとともに,より能動的な映像体験を鑑賞者に促しました.この作品でも,固定されたスクリーンを複数の人で共有するのではなく,空間の中で鑑賞者が映像の見える場所を自由に探していくことで,映画やテレビなどの受動的に受容するメディアとは異なる映像の体験方法を模索,提案しています.
まだ解像度が低かったコンピュータや1980年代のテレビゲームで遊んだ経験がある人にとっては,ピクセル・アニメは懐かしさを覚えさせるものでもあります.そこには,限られた要素の中で,どのようにしてキャラクターの感情や動きを豊かに表現するかという工夫が感じられます.

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