2014年,内戦の続くシリアから亡命したアーティスト,アブドゥッラー・カラムの実話を,「RPGツクール」を使ってゲーム化した作品です.ときおり作者本人の実写映像がワイプで入り込み,彼が実際に経験したシリア国内そして亡命の現実についてのコメンタリーが加えられるなか,プレイヤーはカラム自身を操作しながら,地雷などの様々な罠を回避しつつ,亡命の行為を追体験していきます.「RPGツクール」というツール,そしてアドベンチャーというゲーム形式があってこそ語りえる物語があるということを,このゲームは雄弁に物語ります.
《Path Out》 [2017] “Path Out”
アブドゥッラー・カラム&Causa Creations
《Path Out》
左から:ルーカス・ポープ《Papers, Please》2013年,アブドゥッラー・カラム&Causa Creations《Path Out》2017年 / 撮影:木奥恵三
左から:ルーカス・ポープ《Papers, Please》2013年,アブドゥッラー・カラム&Causa Creations《Path Out》2017年 / 撮影:木奥恵三