和田淳は,心地良い触感と間の表現によりアニメーション界で高い評価を得ているアーティストであり,この作品は,和田が取り組む,初のヴィデオ・ゲーム作品です.
プレイヤーがボタンを押すと「いがぐり坊主」が腹筋運動をし,秋田犬にバフっとめりこむ……,ただそれだけのシンプルなゲームですが,ヴィデオ・ゲームのインタラクションを通じて,和田が追求する,アニメーションというフォーマットでは必ずしも受容者に届くとは限らない「個人的な気持ちよさ」が,プレイヤーとダイレクトに接続されます.今回は,「ボタンを押す」という経験にフォーカスを当てるための特別な装置が用意された「展示版」が出展されます.