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《イマジナリー・ランドスケープ》 [2018] “Imaginary Landscape”

徳井直生+Qosmo

《イマジナリー・ランドスケープ》

作品解説

部屋の3面に設置されたスクリーンには,1枚のひと続きのようにも見える風景の画像が投影されています.これは,Google ストリートビュー上の写真を解析し,類似性,連続性が高い写真を3枚抽出し,それらを水平に接続することで作られたものです.それぞれの風景の写真を3面に投影することで,物理的には遠く隔たった風景どうしが,あたかも連続した風景を構成しているかのように見せています.それは,機械学習アルゴリズムによって生成された架空の風景といってよいでしょう.

同時に,大量の動画を使って映像と音の関係を学習したニューラル・ネットが,その3枚の異なる場所が組み合わされた風景と合致するとみなした架空のサウンドスケープ(音の風景)を付加します.それによって,架空の風景と架空のサウンドスケープが重ね合わされた,視覚と聴覚の要素がともに仮想的である,どこにも存在しない想像上の風景が多重に展開されます.

たとえば,大都市の繁華街と荒廃したスラムのビル群,公園のような人工的に作られた自然と野生の森など,対照的な写真の組み合わせによる架空の風景が生成されることもあるでしょう.その差異と対比の中から,格差などのこの世界が抱える社会的な問題が露わになったり,また一方では,異なる風景の中に画一性を見出すこともあるかもしれません.作家は,この作品で,そういった世界の姿を映し出す風景画を描くことを試みています.


コンセプト/マシン・ラーニング:徳井直生
リード・プログラマー:ロビン・ジャンガス
アシスタント・プログラマー:藤波秀麿
マシン・ラーニング:梶原侑馬

アーティスト

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