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《Five Years Old Memories》 [2023] “Five Years Old Memories”

小光

《Five Years Old Memories》

作品解説

《Five Years Old Memories》は,小光が知人に取材した5歳頃の記憶を元に制作された,オムニバス形式のインタラクティヴ・アニメーション作品です.日々の食事や送り迎えのときに感じていたことや,幼なじみとしていた遊びなどのエピソードが手描きのアニメーションで表現され,インタヴュー時の音声とともに再生されます.それぞれのエピソードの途中では,鑑賞者が操作を行なうことで次の場面やナレーションが始まるポイントが用意されており,より能動的に体験できるようになっています.インタラクションの種類はエピソードの内容を踏まえて決められており,話を先に進めるためにどのような操作をするべきか見つけだすことも,醍醐味のひとつとなっています.

小光が幼少期を過ごした1990年代は,CD-ROMソフトが多く流通していました.そのなかでも特に子ども向けのインタラクティヴ絵本の数々に親しんでいた小光は,それらから大きな影響を受け,自身のアニメーションにインタラクティヴな要素を追加した作品を制作してきました.本作品もそれに連なる新作となります.各エピソードからは,まだ狭い範囲内で過ごす日々の生活のなかで,子どもが自身の想像力を使って自らの世界をユニークに補い,彩っていた様子が伝わってきます.鑑賞者は,自身の操作によってそれをいわば「追体験」しながら,自分の子ども時代にも思いをはせることになるでしょう.

展示室内の壁面に展示されるアニメーションは,作品本体には登場しない,小光自身の幼少期のエピソードをもとに制作されています.


エンジニア:早川翔人
音楽:野川菜つみ

アーティスト

展示情報

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