インターネットにおけるアート

Knowbotic Research
ノウボティック・リサーチ

IO_DENCIES - lavoro immateriale 1999
都市や社会を情報の流れとして読み解き展開されてきた実験的プロジェクト《IO_DENCIES》は,東京(1997),サンパウロ(1998),ルール工業地帯(1999)という三つのサイトをとりこみ,1999年の第48回ヴェネツィア・ビエンナーレ(オーストリア館)に出展された《lavoro immateriale》で,政治理論家や経済学者をコラボレーターとして巻き込む社会的政治的なアクションおよびディスコースへと発展した.
「非物質的労働」(すべての知的創造的労働は,支配的な経済的創造の本質的な要因として連結される)という概念をもとに,情報ネットワークにおけるコラボレーティヴなデータベースがインターネットに開かれ,またインスタレーションでは,ZKMによって新たに開発された磁気インターフェイスを通してフィジカルにこのデータベースを体験することができる.
  • project credit:
    IO_DENCIES - lavoro immateriale Knowbotic Research in collaboration with Maurizio Lazzarato, Luther Blisset, Michael Hardt, Hans Ulrich Reck, Enzo Rullani, Iaia Vantaggiato. Produced with ZKM Karlsruhe (eSCAPE) and Academy for Media Arts Cologne. Software: Detlev Schwabe, Andreas Schiffler, KR+cF. Large Surface Magnetic Force Feedback Technology by ZKM.
  • Image credit:
    IO_DENCIES - lavoro immateriale database, interactive magnetic forcefields (LSMF - technique by ZKM), 1999; photo: Gerhard Koller

    IO_DENCIES
    IO_DENCIES


SENSORIUM
センソリウム

SENSORIUM《BeWare satellite002》は,気象衛星NOAAのライヴ・データをもとにした,地表の温度の違いを手で感じられる作品.
マウスやキーボードで操作する現在のコンピュータとはまた違った,インターネットの端末である.
《Breathing Earth》は,過去2年半分の地球上の地震をヴィジュアライズした作品.
立体物である地球儀にプロジェクションすることによって,不思議な立体感を演出した.
《Night and Day》はWWW上のライヴ・カム画像を地球を一周する形に並べ,いま地球に落ちている太陽の影を描いている.
このようにセンソリウムの作品は,誰でも簡単に探し手に入れることができるインターネット上の情報をデザインという手段で加工し,より興味深い姿に変えて全世界に発信している.
いずれの作品も「メディアの足し算,記号の引き算」展(ICC,1999年6月22日−7月20日)に出品された(詳細は本誌pp.173−175参照).

    sensorium
    BeWare satellite002
    sensorium
    Breathing Earth
    sensorium

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