Dancers: Saburo TESHIGAWARA and his ensemble
Co-editor: Hope ATTERBURY
Funding: Hirofumi Mora of the Hitachi Corporation, The Japan/United States Friendship Commission, The Rockefeller Foundation, The American Film Institute in collaboration with The National Endowment for the Arts

《A So Desu Ka》において，持続や感覚，リズム，反復，連続といったものに基づいて構成される，視覚的なポイント／対位法によって，音楽的な構文が現れる．この作品は2種類のイメージを使って構成されている．一つは日本を旅行した際に撮影されたカメラズームのセレクションで，次第に加速するスピードと方向性をもつもの，もう1つは強烈な情動を呼び起こす勅使河原三郎とKARASの公演とそのカーテンコールである．スタイナの用いる構成装置には，イメージを裏返し，あるいは逆回転して，別々のスクリーンにわずかに異なったスピードで再生できるものもあり，次第にそれらがすべて同じスピードに同期してゆく．こうした手法が特に効果をもたらしているのは，女性ダンサーが答礼をする場面である．ダンサーが使うレハールのワルツは，スタイナの目をひくヴィジュアル・マトリクスによる巧みな処理によって陳腐さを脱し，エキゾチックで力強いものに変換されている．（ジーン・ヤングブラッド）

《A So Desu Ka》1993