ICC

展示概要・作品

Mission G
《コモンデータ・プロセッシング&ディスプレイ・ユニット—TOKYO SYSTEM プロトタイプ》
2009-10年
パクト・システムズ


撮影:木奥恵三

世界各地の隔絶した自然の中に自給型の情報基地を設置し,テレコミュニケーションや気象,渡り鳥の移動の観測をアートや科学を超えて行なう「Makrolab」をはじめ,パクト・システムズのプロジェクトは一貫して情報のインディペンデントな受発信,サステイナブルなシステムの開発を通した未来の追求にある.今回展示されるデータ・ディスプレイ装置「コモンデータ・プロセッシング&ディスプレイ・ユニット(CDPDU)」は,最新プロジェクト「北極圏パースペクティヴ・イニシアティヴ」において新たに制作されたものである.スーツケースに収まるこの装置は,東京(ICC)に加え,カナダ,米国,スロヴェニア,北極圏などに会期中随時設置され,米国にある情報収集ユニットを経由し,環境衛星や北極圏の気象,植物の生育など,地球上の各地からフィードされるデータを入れ替わり表示する.また次の段階として,複数のCDPDUがサーバーを介さずにネットワークされ,通信・恊働することがめざされている.加えて情報収集ユニットとCDPDUのネットワークを公開し,アーティストや科学者に広く活用してもらう方向をもつ.CDPDUのハード/ソフトウェアはオープンソースで公開されている.www.arcticperspective.org/

パクト・システムズ プロフィール
マルコ・ペリハン(1969年スロヴェニア生まれ)により,オープンソースおよび戦略的メディアを基盤とした技術開発のために1995年に開始されたグローバルなネットワーク.ペリハンは現在カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校教授,および同校芸術研究所の共同ディレクターを兼任.90年代初頭以降,「Project Atol」「Makrolab」を経て,国際極年(2007-08)では北極圏での科学芸術文化を推進するI-TASCに携わる.
過去に参加した展示・イヴェント

コンセプト:マルコ・ペリハン
ソフトウェア&ハードウェア・フレームワークス:マシュー・ビーダーマン,UCSB MAT(アミチ・アマー,ウェスリー・スミス,パブロ・コラピント,アニール・カムッチ,アンドレアス・バーバノ),SeaDAS, NASA/ゴッダード・オーシャンカラー・グループ,マルコ・ペリハン
実装エンジニアリング:ネイツ・トロシュト,サモ・ストパラ,アンドレイ・ビズィヤック
レンダリング:ネイチ・トロシュト
ワークショップ: C-ASTRAL Inc.(スロヴェニア)
協力:カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校 メディア・アーツ&テクノロジー・プログラム
Thanks:ジョージ・ルグラディ,C-ASTRAL Inc.
助成:スロヴェニア共和国文化省

関連イヴェント
シンポジウム「ミッション G」
日時:2009年5月16日(土)午後2時より[終了しました.]|→ 詳細|