ICC


インターネットを中心にさまざまなネットワークが生活のなかに入り込んできた現在,そうした技術変化を語る上で「ネットワーク」という言葉を欠かすことはできません.このゾーンでは,ネットワーク技術に触発されたアート作品,あるいは新たなコミュニケーションや表現の創発を促すような技術を展示します. ネットワークによって,遠方にいる複数の他者とのやりとりや,空間的に分断された人間同士がつながりあうということにどのような新しい認識可能性が生まれるのでしょうか?
このゾーンではそのような問いに対する答えとなるような作品や双方向の高画質映像配信技術などを展示します.
展示作品
《Sharelog》
橋本弘太郎
《Sharelog》は,いつも使っているSuicaやPASMOなどのICカードを端末にかざすだけで,鉄道利用履歴を地図上に抽象的な軌跡としてグラフィカルに表示する作品です.鑑賞者は,自分の過去の行動を振り返ったり,一緒に体験した友人の行動を類推したりして楽しむことができます
《電書咲花 on goo》
伊藤麻梨子
「電書咲花」は,メールに書かれた言葉を花のグラフィックに変換して送り届ける詩的なソフトウェアです.言葉だけでは伝わらない思いや,言葉の意味内容にとらわれない伝達を,「花を贈る」という所作に見立てています.
《インタッチ》
石井裕
MIT タンジブル・メディア・グループ
《インタッチ》は,触覚を通して離れた人とのコミュニケーションを可能にするメディアです.距離をへだてて,あたかも同一の物体を共有操作しているような感覚を,フォース・フィードバック技術を用いて実現しています.
《Now Online : リアルタイム映像配信》
文化施設,研究機関,フェスティヴァルなどと双方向に結び,多地点における情報配信や共同イヴェントなどを展開していくネットプロジェクトです.通常は,各施設のエントランスやギャラリースペースの俯瞰映像を高画質な映像で伝送しあい,遠隔地との空間を共有します.