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アーティスト・トーク「ダムタイプ+浅田彰」
公演・イヴェント情報
同時開催企画

池田亮司《db》
 

2002年8月23日(金)—12月1日(日)ギャラリーA


はじめに


 ダムタイプは1984年京都市立芸術大学の学生を中心に,演劇,ダンス,映像,美術,音楽,デザイン,建築など異なる領域の出身者によって結成され,それら多領域を横断的に統合したパフォーマンスや,インスタレーションによって世界各地で公演,展示を行ない,現在国際的に評価を得ている日本を代表するアーティスト・グループです.
 これまで映像,音響,コンピュータ制御された舞台装置とパフォーマーの身体などで構成されるパフォーマンスや,インスタレーション,CD,印刷物といった複数の媒体を用いて,高度情報化社会やジェンダー,エイズなどをめぐる問題,生と死の境界,記憶といったテーマをアイロニーとユーモアをもって表現してきました.
 95年,彼らの代表作である《S/N》公演中にグループの中心的存在であった古橋悌二を亡くしてからも《OR》(1997),《memorandum》(1999)といった作品によって圧倒的なパフォーマンスを繰り広げ,その困難を乗り越えながら新たなフェイズを切り開いています.また,インスタレーション作品である《インスタレーション OR》(1997)は当館のコレクション作品として収蔵されています.
 今年4月にフランス,トゥールーズにおいて新作パフォーマンス《Voyage》が初演され,同作品は本年8月,9月に埼玉,大阪で公演が行なわれます.今回,NTT インターコミュニケーション・センター [ICC] では,その新作パフォーマンスの日本公演と期を同じくして制作される新作インスタレーション《Voyages:ヴォヤージュ》を展示いたします.あわせて1988年から2000年に行なわれた公演の記録ヴィデオの上映を行ないます.

 また,同時開催として,ダムタイプの音楽/音響ディレクターでもあるサウンド・アーティスト,池田亮司による新作インスタレーション《db》の展示を行ないます.サイン波やホワイト・ノイズなどを用いた禁欲的かつ精緻に構成された楽曲で,現在のエレクトロニック・ミュージックにおける最先鋭と評される池田は,当館において開催された「サウンド・アート—音というメディア」展(2000)をはじめ,ロンドン,ヘイワード・ギャラリーでの「ソニック・ブーム」展(2000)など,国内外での展覧会にサウンド・インスタレーションを多数出品しています.その作品は鑑賞者の知覚の拡大をうながす圧倒的な聴覚体験となることでしょう.