ICC





はじめに
行為と相即するデザイン - 深澤直人
参加料金
参加講師
イヴェント




第一夜 5月8日
第ニ夜 6月12日
第三夜 7月10日
第三夜課題
参加者による課題写真
第四夜 8月14日
第五夜 9月11日
第六夜 10月9日
第七夜 11月13日
第八夜 12月11日
成果展示




「行為と相即するデザイン」展
 
2001年度5月—12月の各月第二火曜日 [終了しました.] 4Fロビー





第三夜課題


「行為と相即するデザイン」に参加されている皆さん,あるいは興味をもたれている皆さん.第3回の宿題の進み具合はいかがでしょうか?

第2回目は皆さんが撮ってきた写真を見せあってその現象下に潜む感覚(多分ほとんどの人が同じような感じ方や印象を持つだろうという)を確かめ合いました.きっと,多くの人がいったい何の目的でこのようなことをやっているのかという疑問や不安があるのではないかと推察しています.

「何かを生み出す」ということは,「何かを感じた」ということが前提になっています.でも一般的には「何かを作って下さいという」,依頼主の与えてくれたテーマが創作の起動になってしまいがちです.いやほとんどのデザインはそういうものです.その流れをやめて,まずは何も考えない日常の行為や現象を捉え,「あっ,へんだなぁ」とか「面白い」とかいう,わけのわからない感受性への刺激を捉えてみようと.それがこの前の宿題の目的です.写真の内容が公共の場所に片寄っていた感じはありま すが,面白い見方が沢山ありました.何かを感じてそれはアイデアの素になってデザインになって行く.そのいとも自然な流れをコマ送りの映画のようにゆっくり行っているのが今の状況です.

そこで今回はそのインプットがいったいどのような創作に繋がるかをやってみたいということです.今回は,写真をこの前のように撮っていただいて,それがどのようなもののアイデアの素になるか,そのアイデアをスケッチしてほしい.スケッチは写真の横に配置して同時に両方が見えるようにしてほしいと思います.

その写真は誰もが見ているような現象であること.公共の場にこだわらず,もっと何かに近寄って撮ったディテールでもいいです.スケッチは下手でもいいし,概念的であっても問題ありません.写真との繋がりが明確でなくてもかまいません.「こんなものを見てこんな感じを得るのか」というようなことを,皆で共有してみたいと思います.

添付はその例です.参考にして下さい.

それと,この前,山元さんもおっしゃっていましたが,感受されたものは写真に撮れないものもあります.例えばにおいとか,音とか,温度のように.でもそこで得たそれらのInvisibleな感覚ももしこのワークショップで伝えることのできる手段があったら,伝えて下さい.

以上.皆でまた楽しみましょう.

深澤直人