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2005年1月21日(金)─ 3月21日(月・祝)ギャラリーA,B,5Fロビー,エントランス・ロビー
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はじめに |

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「メディア・アート」は,その言葉が一般的に使われるようになった1990年代初頭以降も,多くの人にとってはまだなじみの薄い分野だといえます.しかし,ここ数年はメディア・アート関連の展覧会やフェスティバルなどが数多く開かれ,大学などにおいても専門的に学ぶコースが次々に設立されるなど,多くの注目を浴びる傾向にあります.
本展覧会では,このような背景下におけるメディア・アートの現状を,その短い歴史を振り返りながら紹介しつつ,厳密な定義が未だ与えられていないために,いろいろな分野へと開かれているメディア・アートの特徴や可能性について確認,考察していくこととし,映像,コンピュータ,音響機器,インターネット,電波などさまざまな「メディア」を利用し,鑑賞者の参加を促すインタラクティヴ・アートから社会性の強い作品まで多様な表現スタイルをもつ作品を展示いたします.
進歩し続けるテクノロジーは次々に新しいメディアを産み出し,何気ない私たちの日常的な行動や知覚は常にそうしたメディアの介在を受けています.しかも,普段はそのことを強く意識することはあまりありません.一方で,いわゆるメディア・アーティストと呼ばれるひとたちは,こうしたメディアの特徴や役割を注意深く観察し,その気づかれにくい働きや別の可能性を見いだし,作品などを通じてそれを表現しようとしています.メディア・アートとは,今や社会にとって不可欠な存在になったメディアと,アーティストの創造性との絶え間ない出会いのあいだに成立しているといえるでしょう.
アートがメディアに出会う時,私たちにいったいどのような知覚の拡張(冒険)がもたらされるのか?こうしたことに関心をもってこなかった人々にも,メディア・アートの体験がもたらす多様な可能性について紹介する機会を提供したいと考えます.
本展覧会は基本的にメディア・アートへの入門編と位置付け,利用するメディアや表現の内容に着目した代表的で親しみやすい作品を選定し,キーワード解説,年表,ヴィデオなどを用いて,平易で分かり易い展示構成としています.併せて,入門者対象のワークショップや学芸員による作品解説ツアー,また,より専門的な考察を図るための,アーティストや有識者を招いたトーク,レクチャー,シンポジウムなど,多彩な関連イヴェントも用意され,メディア・アートへの親しみ度に応じた多角的なアプローチを試みます.
参加作家
ブラスト・セオリー, 藤幡正樹, シルパ・グプタ, ラファエル・ロサノ=ヘメル,
ゲープハルト・ゼンクミュラー, ジェフリー・ショー, 池田亮司, グレゴリー・バーサミアン, 岩井俊雄, 前林明次ほか
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