ICC

概要
《ビハインド・ザ・マスク》は、「人間」をテーマとするネットワーク上の写 真展である。インターネットが60年代の冷戦を背景に構想され、90年前後の冷 戦終了とともに一気に商業化への動きを加速させたことは、すでに周知の通り だ。ネットへのコネクティヴィティを手にした個人が、まず意識すべきなのは、 それが楽観的なグローバリズムよりは、むしろポスト冷戦の新たな対立軸とい える「南北(持てる者と持たざるもの)の隔差」を拡大する方向に寄与している という点ではないだろうか。
ここでは「全世界の人間が、ひとりずつホームページに登場する」という技術 的な可能性と、その現実的な限界を「ポートレート写真+アンケート」という シンプルな手法で表現する。具体的には、匿名の個人をランダムに取材、撮影 し、フォーマット化されたホームページとして展示する。われわれは東京で 300人分のデータからスタートさせているが、真のねらいは、フォーマットと コンセプトを共有する世界各地の個人、組織に参加してもらい、ネットワーク 型の展開を進めることだ。当座の目標は1万人だが、1万組のチームが1万人集 めれば1億人、そして、その目標値は原理的に50億人でもかまわないはずなの だ
E-mail:nsb@sdw.com

企画:Mas山寛
製作:ネットショップ・ボーイズ