ICC

OPENSPACE 2011

展示作品

《プロポーション》
2011年
真鍋大度+石橋素

撮影:木奥恵三

コンピュータ制御された工業用ロボット・アームにレーザー・プロジェクターとカメラが取り付けられ,コンピュータ・グラフィックスをリアルタイムにミニチュア・モデルに投影しながら,全編をワンカットで撮影して作られる映像です.

プロジェクターからの映像を建築などの立体造形物に投影することで,その表面のテクスチャーを変化させるプロジェクション・マッピングと呼ばれる演出方法を用いて,通常とは異なる臨場感や存在感の映像空間を創り出すことができます.通常,建物などの支持体と映像は固定された関係にあり,あらかじめ物体の形や位置を決定し,それに合わせて制作された映像を重ねていきます.しかしこの作品では,カメラのみならず,映像が投影されるミニチュアも固定されずに動き,それに伴って生成されるCGが変化します.ミニチュアは,ひとつの動力で全てが連動して動作するように設計され,また,一部のミニチュアは観客による配置が可能です.カメラは,撮影しながら,合成のための信号を自動に作成することで,投影対象を固定せずに映像を投影することができます.

楽曲:やくしまるえつこメトロオーケストラ《少年よ我に帰れ》
協力:カラーキネティクス・ジャパン株式会社

真鍋大度,石橋素 プロフィール

真鍋大度:1976年生まれ.高度なプログラミング技術と徹底したリサーチ,柔軟なスタンスで数多くのプロジェクトに参加.2009年に電気刺激によって顔面を音楽のヴィジュアライザーとした実験映像で話題になる.4nchor5 la6を石橋素と共同主宰.株式会社Rhizomatiks取締役.
http://www.daito.ws/ http://www.rhizomatiks.com/
→過去に参加した展示・イヴェント

石橋素:1975年生まれ.インタラクティヴ・システムのデザインや制作を行なう.電子工作,プログラミングを駆使し,アート,デザイン,研究,パフォーマンスなど領域を問わず精力的に作品制作を行なう.株式会社DGN取締役.
両者により,2011年に山口情報芸術センター [YCAM] で発表した《particles》は,アルス・エレクトロニカ賞に入賞.
http://www.motoi.ws/ http://www.dgn.jp/
→過去に参加した展示・イヴェント