ICC

《スルー・ザ・ルッキング・グラス》
"through the looking glass"
2004
筧康明+苗村健
科学技術振興機構,東京大学
撮影:木奥惠三
《スルー・ザ・ルッキング・グラス》は,「鏡の中の世界は,その前にある我々の世界そのものである」という常識をくつがえし,鏡の中に映る自分自身の鏡像とホッケーゲームを通じて対戦するという作品です.鏡の前に配置された映像スクリーンと,鏡の中に映るそのスクリーンには別々の映像が見えていて,本来,鏡面にむいて対称に帰ってくるはずのパックが,そのまま鏡の中の世界に入っていきます.体験者は鏡の外と中を「往復」し,常に自分自身と対峙しなければならないのです.

筧康明
1979年生まれ.実世界指向インタラクティヴ・メディア技術に関する研究,およびインタラクティヴ・アート作品の制作を行なう.学際情報学博士.

苗村健
1969年生まれ.メディア+コンテンツ,実世界指向情報環境,空間共有通信などの研究に従事.工学博士.