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エマージェンシーズ!010
岩渕絵里子,辻田眸,森麻紀「Girls, Media, Home」 展示期間:2008年10月3日(金)—12月14日(日)[終了しました.]
エマージェンシーズ!010
撮影:木奥惠三

「Girls, Media, Home」は,化粧を自動的にサポートしてくれる鏡や,恋人の気配を知らせてくれるランプなど,若い女性が空想するような道具がならんだ,お茶の水女子大学の学生による展示です.ある時はユーザーとして,またある時は研究者として,彼女たちが具体的にイメージする一風変わった未来のコンピュータの姿を体験できます.オシャレや恋愛といった,ごく日常的な発想から出発したこれら研究は,未来のユビキタス環境をわかりやすく伝えてくれるかもしれません.

コンピュータが普及して,私たちはさまざまな「情報」を日常的に扱うようになりました.しかし,人間を中心として考察すると,人間は,化粧鏡の前でアイラインを引くその瞬間にも,情報を処理しています.つまり,普通コンピュータによって扱われている情報は,人間を取り巻く情報のほんの一部にすぎません. この展示で紹介されているプロジェクトは,それ自体,小さな願望から生まれた,ささやかなツールにすぎないのかもしれません.しかし,日常生活の様々な場面で,身体的な所作に寄り添ったインターフェイスを考えるということは,コンピュータによる身体的/空間的な情報の処理を可能にし,ひいては人間の情報処理過程を大きく変容させる可能性をもっているのです.

協力:神原啓介,栗原一貴,椎尾一郎,塚田浩二,お茶の水女子大学,株式会社ビュープラス
岩渕絵里子,辻田眸,森麻紀 プロフィール

お茶の水女子大学 理学部情報科学科に在籍.人とコンピュータとの新しいインタラクションについて学んでいる.情報処理学会などで研究発表を続けるかたわら,情報処理推進機構が実施する未踏ソフトウェア創造事業に参加し,ソフトウェア開発でも活躍する.

関連イヴェント ユビキタス・インターフェイスについてガールズ・トーク 岩渕絵里子,辻田眸,森麻紀
日時:2008年11月15日(土)午後2時より[終了しました.] |→詳細|