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はじめに
入場案内
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展示作品
参加作家
学芸員による作品解説ツアー
出品作家インタヴュー
Lib-LIVE! 学生コンソーシウム
トーク・イヴェント





10月21日(金)
「MobLab@ICC」

10月23日(日)
「非決定という態度:1970-80年代のヴィデオアート」

11月5日(土)
「21世紀の[情報+建築]に向けて」

11月6日(日)
「ised@ICC:情報社会をオープン にする」

12月4日(日)
「環境/モノ/身体/テクノロジー」

12月10日(土)
「Talk with Professor Ichiro Hariu」

《「日々」のための音楽》





11月19日(土)より
レクチャー&リハーサル

12月4日(日)
ライヴ・パフォーマンス

ワークショップ





12月10日(土),11日(日)
「PICSY×gumonji」

サウンド・イヴェント





12月16日(金)─ 25日(日)
サウンド・インスタレーション

12月17日(土)
公開トーク&高橋悠治コンサート

12月18日(日)
コンサート
2005年10月21日(金)—12月25日(日)ギャラリーA,B,5Fロビー,エントランス・ロビー






展示作品(会期中,一部作品の展示替えがあります.)


展示作品一覧はこちら
小杉武久


《マノ・ダルマ・エレクトロニック》 
"Mano-dharma, electronic"

1967/2005年

音を空気の振動として注意深く聴くことは,自分が世の中と繊細な関係性をつくりあげている事実に意識を向けさせてくれる.自著のなかの「キャッチ・ウェーヴ」と題された文章で,小杉が「知覚を目に見えない波動たちのエンバイラメントに自由に出入りさせ,相互の干渉から産まれてくる〈子供たち〉(イヴエント)の状態を楽しむこと」と記している.出来事=イヴェントに「子供たち」という自由に解き放たれた存在の言葉を当てていることに,こうした感覚がよく表われているように思う.

波の映像が投影されているなかに,周波数発信器と受信機が吊り下げられている.人間の聴覚で捉えることができない周波数どうしが干渉し合うことによって,可聴音としてのビートが発生する.さらに扇風機の風によってゆっくりと揺れるので,干渉現象は絶えず変化し続ける.

もともとは1967年にニューヨークで行なわれた「MANO-DHARMA CONCERT」を,インスタレーションとして展開させた作品である.扇風機が刻々と変化する音を作り出すので,演奏者が介在する必要がなくなっている.

初演時にはスライド写真の恐竜が壁に投影された.その後,映像を除いて上演することもあったが,2002年の展示で波の映像を新たに加えている.

参考:小杉武久『音楽のピクニック』書肆風の薔薇(水声社),1991年


写真:高嶋清俊