ICC
David BLAIR
with
Florence Ormezzano

デビッド・ブレア+フロランス・オルメッツァーノ

概要
制作中の長編映画『ジューズ・イン・スペース』をオープン・ネッ トワークで見るとどうなるか。NTT-IC'95を機に制作されたこの作 品はHTMLとVRMLを単純に組み合わせ、それにクイックタイムのムー ビー(ヴィデオ/オーディオ、各300k以下)をちょっぴり加えて、 未公開の映画をオンラインで体験できるようにしたもの。2人以上 のテレパシー能力者が「記憶の劇場」をシェアするという想定によっ てストーリーが進行していく、という暫定的な構成になっている。 映画と同じく、この「空想上の構築」という構成がこの作品に参加 する上での重要な鍵だ。「記憶の演劇」という用語は古代ギリシャ 以来、西洋文化の基礎ともいわれている記憶術。空間構成と人間の 連想力と観客個人の視覚力を駆使して、記憶力が高められたり組織 化されたりする劇場だ。
私のねらいは長編エレクトロニック映画『ジューズ・イン・スペー ス』のネットワーク用最終バージョンと、2年後に完成予定の劇場用バージョン とが同時公開されること。いわばヴァーチュアル映画/演劇としてのこのネット ワーク現在バージョンは、ハイパーテクスト、音、ビデオ映像、ヴァーチュアル・ リアリティを合成した「インターコミュニケーション」可能な場になるはずだ。 書物と映画とヴァーチュアル・リアリティの境界線は、ここにはない。