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いつの頃からか,
芸術と科学はともにそのテリトリーを極度にせばめられてきたため,
互いが同じ領域で重合することのない別種のものであるかのようにみなされてきた.
しかし,かつては「アルス(芸術)」と「スキエンティア(科学)」という二つの言葉は
どちらも人間の知識と技術を包含していたばかりではなく,
どちらもそれらの世界を共有していたのである.
のちに自然科学の名のもとに枝分かれしてゆくもののすべての要素が
ルネサンスの芸術家のアトリエのなかにひしめいていたと言ったのはかのパノフスキーだが,
われわれはいま一度,そうした思考をさまざまな書物のなかから
抽出してゆくことを始めなければならないだろう.

伊藤俊治

01 no.レオン・バッティスタ・アルベルティ『絵画論』

02 no.アンリ・ベルグソン『物質と記憶』

03 フィリッポ・トンマーゾ・マリネッティ「未来派設立宣言」

04 アントニオ・サンテリア「未来派建築宣言」

05 ヴァルター・グロピウス「バウハウス創立宣言」

06 ポール・ヴァレリー「エウパリノス」

07 ル・コルビュジエ『建築をめざして』

08 セルゲイ・ミハイロヴィチ・エイゼンシュテイン『映画の弁証法』

09 アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言』

10 エルウィン・パノフスキー『〈象徴(シンボル)形式〉としての遠近法』

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11 ラースロー・モホイ=ナジ『絵画・写真・映画』

12 ジョルジュ・バタイユ『ドキュマン』『社会批評』

13 エル・リシツキー『革命と建築』

14 ヴァルター・ベンヤミン「複製技術の時代における芸術作品」

15 モーリス・メルロー=ポンティ『知覚の現象学』

16 アンドレ・マルロー『空想の美術館』

17 ノーバート・ウィーナー『サイバネティックス――動物と機械における制御と通信』

18 ルイス・マンフォード『芸術と技術』

19 オルダス・ハクスリー『知覚の扉』"

20 ジョージ・ケペッシュ編『ニューランドスケープ――造形と科学の新しい風景』

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21 ピエール・フランカステル『近代芸術と技術』

22 マルセル・デュシャン(ミシェル・サヌイエ編)『マルセル・デュシャン全著作』

23 レイナー・バンハム『第一機械時代の理論とデザイン』

24 C・P・スノー『二つの文化と科学革命』

25 バックミンスター・フラー+ロバート・W・マークス『バックミンスター・フラーのダイマキシオンの世界』

26 マルティン・ハイデガー『技術論』

27 マーシャル・マクルーハン『メディア論――人間の拡張の諸相』

28 アンドレ・ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』"

29 オットー・シュテルツァー『写真と芸術――接触・影響・成果』

30 フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

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31 ポントゥス・フルテン『機械(マシン)――機械時代の終わりに』

32 グレゴリー・ベイトソン『精神の生態学』

33 パオロ・ソレリ『生態建築論――物質と精神の架け橋』"

34 J・G・バラード『クラッシュ』

35 ティモシー・リアリー『神経政治学』

36 J・J・ギブソン『生態学的視覚論』"

37 デビッド・マー『ビジョン――視覚の計算理論と脳内表現』

38 ベンワー・マンデルブロ『フラクタル幾何学』

39 ウォルター・J・オング『声の文化と文字の文化』

40 ウィリアム・ギブスン『ニューロマンサー』

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41 イリヤ・プリゴジン+イザベル・スタンジェール『混沌からの秩序』

42 ウンベルト・マトゥラーナ+フランシスコ・バレーラ『知恵の樹』

43 マーヴィン・ミンスキー『心の社会』

44 ダグラス・R・ホフスタッター『メタマジック・ゲーム――科学と芸術のジグソーパズル』

45 リチャード・ガイ・ウィルソン+ダイアン・H・ピルグリム+ディックラン・タシジャン『アメリカの機械時代 1918―1941』

46 ポール・ヴィリリオ『戦争と映画――知覚の兵站術』

47 ルディ・ラッカー『思考の道具箱――数学的リアリティの五つのレベル』

48 クリフォード・ストール『カッコウはコンピュータに卵を産む』

49 マイケル・ベネディクト編『サイバースペース』

50 ジェイ・デイヴィッド・ボルター『ライティングスペース――電子テキスト時代のエクリチュール』

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