ICC

ここでは, 会場で会期中リアルタイムで生成していた「結合振動子」または「反応拡散系」の映像記録をご覧になることができます.

Here, you can watch a visual record of "Coupled Oscillators" or "Reaction-Diffusion system."

モデルA:らせんとクラスター
第1期  結合振動子を用いた実験
1st period : Experiments of Coupled Oscillators
結合振動子が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/5/19—6/16
これらは結合振動子が作りだす典型的な動的パターンである.形態が時間の流れのなかで発生し,維持されている.
クラスターが形成され,振動を繰り返す.(3.8MB)
らせんパターンが発生する.(7.8MB)
                          
                         
第2期  結合振動子を用いた実験
2nd period : Experiments of Coupled Oscillators
結合振動子が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/6/16—7/14
左半分,右半分に異なるパラメタ値をセットし両者が接している境界の様子を見る. (左端と右端は繋がっているので,境界は画面の中央と両端である.) 接している2つの状態により, 侵入や変形が見られる.
右のらせんが左に侵入している.(4.7MB)
クラスター同士.中央の境界がほぼ保存されている.(7.1MB)
クラスターとらせん.両方とも境界で形がつぶれ,線状になっている.(5MB)
モデルB:進行パルスと分裂増殖
第3期  反応拡散系を用いた実験
3rd period : Experiments of Reaction-Diffusion system
反応拡散系が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/7/14—8/2
均等な初期状態(黒地)に2カ所だけ刺激を与え,その後の発展を観察する.系には活性と抑制の力が働いており,これらが一様な空間に時間とともに形態を形成していく. 自己複製パターンにおいて,保存,消滅の複雑な繰り返しが起きている.
パルスが自己複製しながら伸びていく.保存される部分と衝突して消滅する部分が生じる.(3.2MB)
パルスが伸びていくが,途中から,隙間の空間を埋めるように形態が複製されていく. (2MB)
パルスが伸びていくが,途中から,振動する領域によって形態部分が浸食されていく. (4.6MB)
第4期  反応拡散系を用いた実験
4th period : Experiments of Reaction-Diffusion system
反応拡散系が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/8/4—9/8
第3期と同じモデル.初期の刺激の与え方を変え,その後の発展を観察する.進行する部分,領域を形成する部分,融合-変形しそこから新たな進行パターンを生む部分など幾つかの異なるダイナミズムが1つの空間内で生じていく. 時間と共に進行,融合する部分だけではなく,形態(不動部分)も,時間の流れのなかで存在できている.
進行パターンが空間を埋めて行く.(6.8MB)
黒地の隙間にパターンが発生して空間を埋めて行く.(6.2MB)
空間が埋まって行く部分とそうでない部分が出来る.(5.4MB)
                                  
第5期  反応拡散系を用いた実験
5th period : Experiments of Reaction-Diffusion system
反応拡散系が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/9/8—9/22
第4期のモデルにおいて,左半分,右半分に異なるパラメタ値をセットし,各1カ所に刺激を与え,その後の発展を観察する. 同じパターン成長でも,成長速度の違いや他からの影響下でのふるまいの違いによって,1つの空間内で多様な時空パターンが見られる.
左右の2種のパターンはどちらも空間を埋めて行くが,固定されて行く部分,進行-融合する部分で,速度の違いがよくわかる.(4.93MB)
しばらく成長した後,右のパターンは周囲の振動によって縮小していく.やがて左のパターンにも影響が表れるが,出来たパターンは右ほど縮小しない. (2.4MB)
第6期  反応拡散系を用いた実験
6th period : Experiments of Reaction-Diffusion system
反応拡散系が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/9/22—10/27
第4期,第5期と同じモデルであるが,自己分裂-増殖を生じるパラメタ領域にセットしてその後の発展を観察する. 分裂増殖によって対称性が生じ,やがて崩れて複雑なリズムパターンを生成していく.またそれが生じる領域が限定されているケースもある.
A(4.6MB)
B(12.2MB)
C(6.1MB)
D(4.54B)      
1つの塊が4つに分かれていく単純な分裂であるが,近隣同士が融合することでリズムに微小差異が生じる. その効果が周囲に影響を及ぼし,全体のリズムパターン(進行方向や集合の数,位置)が矩形からずれていく. ある限られた領域内でだけ,分裂が生じるパターン.Cは,左側と右上の円領域が発生し領域が広がってやがて融合するが,分裂はその領域内でだけ生じている.Dは,右の円領域は発達せずに消滅し,左側の領域が拡大していく.分裂自体はぶつかり融合し,崩れたパターンになっていく.
モデルC:分裂増殖 プログラム制作協力:宮崎亮一
第7期  反応拡散系を用いた実験
7th period : Experiments of Reaction-Diffusion system
反応拡散系が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/10/29—11/17
自己分裂-増殖モデル. ばらまかれた初期点から周囲に分裂増殖が起きる.増殖過程の調整により,小さな塊が融合し線状を形成するものや,消滅-発生パターンを構成した.
初期分布からやがて小さな塊が生じ,そこから周囲に分裂-増殖していく.時間により系のパラメタを変化させることでその小さな塊は,消滅,発生のパターンを生み出しながら増殖していく. (1.5MB)
A同様,初期分布から小さな塊が生じ,そこから周囲に分裂-増殖していく.その小さな塊は場所によっては近隣同士が融合し,迷路のような線状パターンを形成する. (2.9MB)
第8期  反応拡散系を用いた実験
8th period : Experiments of Reaction-Diffusion system
反応拡散系が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2008/11/17—2009/1/5
第7期と同じ自己分裂-増殖モデルによるシミュレーション.前期よりもより増殖パターンを細かく取り,変化のディテールを追う. これらは,見えている形がそれ自身で発達するのではなく,あくまで隣り合う要素との相互関係から生成されてくる「見え」である.
A(8MB)
B(7.2MB)
C(3.1MB)
D(4.2MB)
分裂-増殖過程において,系のパラメタを変動させる.それにより隣り合う要素間の関係に変化が起きることで,一様な増殖ではなく,場所によって様々なパターンが消滅と融合によって生成される. A同様,系のパラメタを変動させて,増殖,消滅,融合による時空パターンの変化を追う.
モデルD:モデルAを曲線に展開 プログラム制作協力:宮崎亮一
第9期  反応拡散系を用いた実験
9th period : Experiments of Reaction-Diffusion system
反応拡散系が生み出す時空間変動の様相
期間/Date:2009/1/5—2/28
第1期のモデルを曲面上でヴィジュアライズしたもの. 第1〜8期までは,平面上の400×400の各ピクセルに1つの振動子を定義しその振幅値を色で表示した.第9期は第1期と同じモデルを平面ではなく3次元内の曲面上に表示している.そして振幅値を色で示すと共に,曲面の法線方向に高さとして示している.曲面の曲がり具合により法線方向に伸びた点が交錯し点群全体が構成するリズムの様子が一層強調されてくる.
15.5MB
32.8MB
42MB
8.5MB
比較的緩やかな曲面上でのヴィジュアライズなので,平面でのパターンの形象が想起しやすくかつ振動子が振動している印象は強調されている. 曲がりの大きな曲面上でのヴィジュアライズ.平面でのパターンの具体的な形象からは離れるが,クラスターを構成する部分はひと固まりの流れとして現れてくる. 極端に歪んだ曲面.平面パターンからは離れていく.これはむしろ空間内での点群の運動を構成するために振動リズムを使用しているものといえる.