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アーティスト・トーク&ミニ・ライヴ
 
2001年8月10日(金)〜 10月21日(日)ギャラリーB内無響室





はじめに


ケルンを拠点に活動するサウンド・アーティストmiki yuiは,これまで非常に小さな音を使用して意識を内面に向けさせるための「small sound」というコンセプトのもとに,音楽活動と平行して,Felix Hahn とのコラボレーション,"ask- acoustic survival kit" と呼ばれる小さな電子音を身につけることによって感覚を開く為の衣服を制作し,ノイズに満ちた現代のメディア環境における「個」と「公」の消滅をテーマに,パフォーマンスやインスタレーションを行なってきました.また自身の作品だけにとどまらず,映像作家などとのコラボレーションを精力的に行なっており,99年当館で開催された企画展「デジタル・バウハウス」においてケルン・メディア芸術大学の作品展示に参加しています.

今回発表される新作《wanderland》は,作家にとって作品発表の場としてはじめて無響室を使用した作品となります.カオス理論に基づいてプログラムされた音がオーガニックな音場の変化を6個のスピーカーからつくり出します.約5分間鑑賞者は室内で移動したり立ち止まったりして,耳を澄ましながら作品を体験します.作品は体験者の能動的な動きとともにそれぞれの体験者にとっての1曲として完成されることになります.