書名 | チューリング・マン |
著者 | ジェイ・デイヴィット・ボルター |
訳者 | 土屋俊・山口人生 |
出版社 | みすず書房 |
出版年 | 1995 |
ISBN | 4-622-03954-0 |
解題 | 人間の心とは単なる情報処理装置なのであろうか.コンピュ−タというメタファを得ることによりこのような疑問が浮かびあがった.コンピュ−タとその周辺にたいする特性を正確に説明しながら,チュ−リング型人間とデカルト型,プラトン型人間の違いを述べ,哲学と科学をもとに新たなる視点を開く.技術革新とコンピュ−タを触媒に科学,哲学,歴史,芸術などをむすびつけ,来たるべき未来の人間像を描く. |
原書名 | TURING MAN |
原著者 | Bolter, J.David |
原書出版社 | The University of North Carolina Press |
原書出版年 | 1984 |
書名 | テクノクラシーと社会運動 |
著者 | 梶田孝道 |
出版社 | 東京大学出版会 |
出版年 | 1988 |
解題 | 「テクノクラート」と「社会運動」を切り口として,社会問題,とりわけ地域開発や地域運動といったここ十年ほどの間に顕著となりつつある諸問題に敷衍した一冊.テクノクラートの社会構想力に導かれる管理社会に対する批判は数多いが,本書では,テクノクラートと社会運動との対立やディレンマを軸として,社会関係や階級関係の変化について詳細に分析されている.テクノクラートの社会構想力との関係から,「社会運動」としてのコンピュータネットワークを再考する上でもてがかりとなる. |
書名 | 哲学的建築 |
副書名 | 理想都市と記憶劇場 |
著者 | ライナルド・ペルジーニ |
訳者 | 伊藤博明・伊藤和行 |
出版社 | ありな書房 |
出版年 | 1996 |
ISBN | 4-7566-9642-2 |
解題 | コンピュ−タの専門用語でも登場するように,建築(ア−キテクチャ)は芸術や文化のさまざまな局面で決定的なメタファとして登場してきた.本書のタイトルになっている「哲学的建築」には,神殿や劇場あるいは都市といった空間をめぐるイデアが凝縮されている.本書は,ルネサンスからバロック期を経て近代,そして現在のサイバ−スペ−スに至る空間認識の源流を探る上で,格好のガイドブックとして機能するであろう. |
書名 | 電子メディア論 |
副書名 | 身体のメディア的変容 |
著者 | 大澤真幸 |
出版社 | 新曜社 |
出版年 | 1995 |
ISBN | 4-7885-0521-5 C1036 |
解題 | 社会学者である著者は,本書において,自己が分裂した状態から生じる「内なる他者」を,メディアというテ−マに通じる本質的な問題として重視する.他人と電話でコミュニケ−ションしている状況においても自分の中にある他者と出会っているとするメディア論は,きわめて斬新な地平をわれわれに与えている.さらに,巻末では,本論中で展開された「電子メディア的想像力」に基づく「おたく論」が展開されている. |
書名 | 天窓を抜けて消えてゆく |
副書名 | 20世紀の文化とテクノロジー |
著者 | O.B.ハーディンソンJr. |
訳者 | 下野隆生・水野精子 |
出版社 | 白揚社 |
出版年 | 1993 |
ISBN | 4-8269-0055-4 |
解題 | 自然,歴史,言語,芸術は一つの繋がれた「エンジン」である.これら現代文化の諸要素の基本原理がテクノロジ−の進歩により揺るぎはじめ,従来使われてきた「人間性」という言葉の意味と異なる解釈がコンピュ−タの出現により必要になってきた.博学な著者による幅広い事例をもとに,「消失」というメタファ−を手掛かりとして現代文化について考察するともに,「消失」後の世界にたいする予感が提示されている小説のように読みやすい一冊. |
原書名 | DISAPPEARING THROUGH THE SKYLIGHT |
原著者 | O.B.HARDISON, Jr. |
原書出版社 | Viking Penguin |
原書出版年 | 1989 |