ICC

書名20世紀の権力とメディア
著者平井正
出版社雄山閣
出版年1995
解題20世紀は初めてファシズムを経験し,そのファシズムが進行する上で,メディアが重要な役割を果たした.人間の集団化にメディアが関与することを如実に教えたのは,ナチス・ドイツである.本書では,ファシズムを代表するナチス・ドイツにおけるメディア,とりわけ映画が果たした役割を詳細に分析し,大衆が暴力的な群衆として組織化され,ドイツ人としての一元的な国家意識が形成され統制されていくプロセスが詳細に分析されている.
書名20世紀のメディア 1
副書名エレクトリック・メディアの近代
著者水越伸(責任編集)
出版社ジャストシステム
出版年1995
ISBN4-88309-083-3
解題20世紀はメディアの時代であると言われる.書籍や新聞などの印刷メディアとラジオ,テレビ,映画といった電磁波,電気メディアに介在していたメディア像が急激な世界観の変化にともない,その見直しが迫られている.メディア文化全般に照準をあわせた10編の論文がおおむね時代順に配列され,今まで見落とされてきた側面を盛り込んだメディア論.ナムジュン・パイクと筑紫哲也の対談をふくめ,東京大学助教授・水越伸による責任編集.
書名20世紀のメディア 3
副書名マルチメディアの諸相とメディアポリティクス
著者桂 英史(責任編集)
出版社ジャストシステム
出版年1996
ISBN4-88309-083-3
解題暴力的なまでに論理と速度を偏重するメディアとの対話(インタラクティヴ)によって,われわれの政治意識は,大幅な修正が迫られつつある.9編の論文で構成された本書は,哲学や文学あるいは大衆文化といったさまざまな側面から,メディアをめぐる「政治」というテーマにアプローチした論集である.「政治」というこれまでには語られることの少なかった側面を盛り込んだメディアをめぐる多様な言説は,メディアとそれを支えるテクノロジーにたいする批評的な精神を養ってくれるだろう.
書名ネットワーク組織論
著者今井賢一・金子郁容
出版社岩波書店
出版年1988
ISBN4-00-001797-8
書名ネットワールド
著者アルベール・ブレッサン(編)
訳者会津泉
出版社東洋経済新報社
出版年1994
解題外交官出身の著者による「メタ・ネットワーク論」.著者の「メタ・ネットワーク論」は,あくまで「関係」のマネジメントという視点で展開されている.コンピュータネットワークなど共有される情報も,「関係」の中で共有されるものである.本書では,「相互認証」をキーワードに主体の多様性を重視しながら,ネットワークが構成されていく必要性が強調されている.資本主義経済がもたらすネットワークの構成力を知る上で,大きな手かがりを与えてくれる.