書名 | イデオロギーとユートピア |
著者 | K.マンハイム |
訳者 | 鈴木二郎 |
出版社 | 未来社 |
出版年 | 1968 |
解題 | コンピュータネットワークは,ユートピア的な想像力と保守主義的なイデオロギーの中で,期待されたり批判されたりしながら,拡大を続けている.知識社会学の父カール・マンハイムは,本書において「意識がその周囲の『存在』と一致しない場合,その意識はユートピア的である」と規定する.マンハイムが重視した「知的な闘争」や「社会的に浮動するインテリゲンチャ」といった概念が,コンピュータネットワークにも符合するとすれば,本書を読む価値は十分にあると言えよう. |
書名 | 幻影の時代 |
副書名 | マスコミが製造する真実 |
著者 | ダニエル・ブーアスティン |
訳者 | 星野郁美+後藤和彦 |
出版社 | 東京創元社 |
出版年 | 1964 |
解題 | 1962年に原著が刊行された本書のテーマは,メディアがもたらす「疑似イヴェント」である.1960年代は,言うまでもなくテレビの普及が急速に拡大し,その影響力が重要なテーマとなっていた時代であった.現在の「仮想現実」に通じる「疑似イヴェント」は,現在のメディア環境を考える上での草分け的な概念であると同時に,われわれが無頓着に用いている「イメージ」という言葉を今一度再考する上での手がかりを与えてくれるはずである. |
原書名 | THE IMAGE |
原著者 | Boorstin, Daniel J. |
原書出版年 | 1962 |
書名 | インターネット |
著者 | 村井純 |
出版社 | 岩波書店(岩波新書) |
出版年 | 1995 |
ISBN | 4-00-430416 |
解題 | WIDEプロジェクトの推進者によるインタ−ネットの入門書.コンピュ−タやコンピュ−タネットワ−クにまったく無縁の読者にもわかるように,基本的な技術についても解説が施されている.また,日本のインタ−ネットが普及してきた状況も,アメリカとの比較も交えながら述べられている.これからインタ−ネットの利用を考えている人はもとより,すでにインタ−ネットを使い始めた人にとっても,インタ−ネットの基本的な考え方を整理してくれる. |
書名 | インターネットが変える世界 |
著者 | 古瀬幸広・廣瀬克哉 |
出版社 | 岩波書店(岩波新書) |
出版年 | 1996 |
ISBN | 4-00-430432-6 |
解題 | 世界中にユ−ザ−を飛躍的に拡大しつつあるインタ−ネットがもたらす影響については,さまざまな意見が出されている.本書は,ハッカ−たちを,システム破壊者集団として位置づけるのではなく,イワン・イリイチの思想を理想とし「つなぐこと」に執心した理想主義者としてとらえることからスタ−トしている.ハッカ−たちの活動を通じて,現在拡大しつつあるインタ−ネットの社会的な諸問題が,コンパクトにまとめられている. |
書名 | インタラクティヴ・マインド |
副書名 | 近代図書館からコンピュータネットワークへ |
著者 | 桂 英史 |
出版社 | 岩波書店 |
出版年 | 1995 |
ISBN | 4-00-000144-2 |
解題 | 図書館が引き受けてきた知の秩序が,テクノロジ−の発達とメディア(人間の拡張)の変容によって大きく変わろうとしている.人間の知覚が形成される方式が変われば,「わたし」についての認識もまた大きく違ってくるはずである.そのような中でコンピュ−タ・ネットワ−ク上の新しいロゴス<インタラクティブ>は,今までに発見されることのなかった「知のア−キテクチャ」と「変容するわたし」の輪郭を浮かびあがらせるはずである. |