ICC

著者マーシャル・マクルーハン
訳者栗原裕・河本伸聖
書名メディア論
副書名人間の拡張の諸相
出版社みすず書房
出版年1987
ISBN4-622-01897-7
解題本書は「熱いメディアと冷たいメディア」や「メディアはメッセ−ジである」といった独特な発想から書かれた総論と,印刷,写真,自動車,テレビといったメディアについての各論から構成されており,「拡張された身体」(メディア)がどう人間を形式化していくのかを精密に捉えている.現代文化の本質を論理的に暴き,電子メディアの時代にたいする知的洞察に満ちたマクル−ハンの包括的集大成.
原著者McLuhan, Marshall
原書名UNDERSTANDING MEDIA / The Extensions of Man
原書出版社McGraw-Hill Books
原書出版年1964
著者マーシャル・マクルーハン
訳者森常治
書名グーテンベルグの銀河系
副書名活字人間の形成
出版社みすず書房
出版年1986
ISBN4-622-01896-9
解題アルファベットが編みだされ,世界はたった26種類の記号の組み合わせに還元されるようになった.そして,グ−テンベルクの印刷技術の発明がロゴス中心文化をもたらした.五感の不和を助長する印刷メディアという閉じたメッセ−ジは我々の知覚と思考の形式にどのような影響を与えたのか.われわれが直面している電子メディアをめぐる文化的状況の探究に備えるためには,活字文化について再考する必要がある.その再考にとって,モザイク的に構成された本書は重要な役割を果たしてくれる.
原著者McLuhan, Marshall
原書名THE GUTENBERG GALAXY
原書出版社University of Tronto Press
原書出版年1962
著者マーシャル・マクルーハン+クエンティン・フィオーレ
訳者南博
書名メディアはマッサージである
出版社河出書房新社
出版年1995
ISBN4-309-24170-0
解題『機械の花嫁』『グ−テンベルグの銀河系』『メディア論』を手掛けたマ−シャル・マクル−ハンの作品.写真,イラスト,テキストが等価にレイアウトされ遊び心に溢れており,マクル−ハンの理論のエッセンスが散在している.直観的ともいえる内容は,読者に自由な解釈の余地を残すとともに,マクル−ハンの思想に気楽に触れることを可能にしている.彼のパ−スペクティブからメディア論的世界観を展望する上で格好のガイドブック.
原著者McLuhan, Marshall
原書名THE MEDIUM IS MASSAGE / An Inventory of Effects
原書出版社JeromeAgel
原書出版年1967
著者松岡正剛(監修)
書名増補情報の歴史
副書名象形文字から人工知能まで
出版社NTT出版
出版年1990
ISBN4-87188-077-X
解題「象形文字から人工知能まで」というサブタイトルが付けられた1990年版の文化史をめぐる年表の増補版.本書でとらえられている「情報」は,きわめて広い.たとえば,「生命の発生」も,本書の中では情報として位置づけられる.したがって,本書で年代順に並べられた項目やその項目間の連関を表現するグラフィックデザインが,これまでにはなかったきわめてユニークなスタイルをもつ歴史年表となっている.
著者K.マンハイム
訳者鈴木二郎
書名イデオロギーとユートピア
出版社未来社
出版年1968
解題コンピュータネットワークは,ユートピア的な想像力と保守主義的なイデオロギーの中で,期待されたり批判されたりしながら,拡大を続けている.知識社会学の父カール・マンハイムは,本書において「意識がその周囲の『存在』と一致しない場合,その意識はユートピア的である」と規定する.マンハイムが重視した「知的な闘争」や「社会的に浮動するインテリゲンチャ」といった概念が,コンピュータネットワークにも符合するとすれば,本書を読む価値は十分にあると言えよう.
著者ルイス・マンフォード
訳者生田勉・木原武一
書名権力のペンタゴン
副書名機械の神話 第二部
出版社河出書房新社
出版年1973
ISBN4-309-24020-8
解題著者の最も包括的な思想を知ることのできる一冊.ここで著者が提出する「メガマシン」という概念は,人間をひとつの部品として位置づけ,その部品を組み立てて巨大な機械に作り上げることを文明と称してきたことを,終始一貫して批判している.そして,「メガマシン」は,20世紀に入りテクノロジーによってさらに武装化し,あらゆる権力を集約させている.その推移が,本書では批判的に描かれている.技術文明史の古典として読み続けられている一冊.
原著者Mumford, Lewis
原書名THE PENTAGON OF POWER / The Mith of Machine Ⅱ
原書出版社Harcourt Brace Javanovich, Inc.
原書出版年1970
著者水越伸
書名メディアの生成
出版社同文館
出版年1993
解題メディアによるネットワークが最も明確な姿を現したのは,20世紀初頭におけるラジオであっただろう.本書では,アメリカにおけるラジオの成立からその変容を丹念にたどることによって,そのネットワーク化が,間接的あるいは直接的に「ナショナリズム」や「アメリカンライフ」に与えた影響力が,詳細な文献調査とともに分析されている.後半では,テレビへの移行がラジオのデザイン論とともに考察され,メディアの役割期待が変容していくプロセスも実感することができる.
著者水越伸(責任編集)
書名20世紀のメディア 1
副書名エレクトリック・メディアの近代
出版社ジャストシステム
出版年1995
ISBN4-88309-083-3
解題20世紀はメディアの時代であると言われる.書籍や新聞などの印刷メディアとラジオ,テレビ,映画といった電磁波,電気メディアに介在していたメディア像が急激な世界観の変化にともない,その見直しが迫られている.メディア文化全般に照準をあわせた10編の論文がおおむね時代順に配列され,今まで見落とされてきた側面を盛り込んだメディア論.ナムジュン・パイクと筑紫哲也の対談をふくめ,東京大学助教授・水越伸による責任編集.
著者マーヴィン・ミンスキー
訳者安西祐一郎
書名心の社会
出版社産業図書
出版年1990
ISBN4-7828-0054-1 C0010
解題「フレ−ム理論」を提唱し認知科学や人工知能の分野を指導的な役割を果してきた著者は,エ−ジェントという心の基本単位を設定し,対象を認知する上で,その相互作用の連鎖が重要であると主張している.暗黙知としてのフレ−ムという概念をさらに精密にした「エ−ジェント」に基づく「心の機能説」は,コンピュ−タサイエンスの各分野を始めとして,心理学や哲学などにも決定的な影響を与え続けている.
原著者Minsky, Marvin
原書名THE SOCIETY OF MIND
原書出版社Simon & Schuster
原書出版年1985
著者村井純
書名インターネット
出版社岩波書店(岩波新書)
出版年1995
ISBN4-00-430416
解題WIDEプロジェクトの推進者によるインタ−ネットの入門書.コンピュ−タやコンピュ−タネットワ−クにまったく無縁の読者にもわかるように,基本的な技術についても解説が施されている.また,日本のインタ−ネットが普及してきた状況も,アメリカとの比較も交えながら述べられている.これからインタ−ネットの利用を考えている人はもとより,すでにインタ−ネットを使い始めた人にとっても,インタ−ネットの基本的な考え方を整理してくれる.
著者室井尚
書名情報宇宙論
出版社岩波書店
出版年1991
ISBN4-00-002686-0