ICC





入場料
展示作品




《エー・ヴォルヴ》
参加作家
 
1994年10月7日 〜10月20日 [終了しました.] NTT / ICCギャラリー





展示作品


《エー・ヴォルヴ》
"A-Volve"
クリスタ・ソムラー + ロラン・ミニョノー



 


《エー・ヴォルヴ》はインタラクティブな環境であり,水をはったガラスの水槽という実際の空間で,観客が仮想生物とインタラクトするものである.タッチスクリーン上に指で任意の断面と側面の形を描くことによって,三次元の生物が作り出される.これらの生物はただちに水槽に送られ,水の中に三次元の生命体として映し出される.特別に開発されたエディターにより,観客は指でどんなかたちも作ることができ,リアルタイムにそれを変形・変化させることができる.この三次元の形にはただちに「生命」が与えられ,水槽の水の中を泳ぎ回る.これらの仮想生命体は,進化の法則にのっとっていて,人間による創造と決定の作用を受ける.

仮想生命体は,水の中の観客の手の動きに対して敏感で,そのふるまいに反応する.観客は彼らをつかまえたり,リアルタイムにそのかたちを変えたり,コミュニケートしたりすることができる.観客が《触れる》と,生命体はその手を避けて逃げようとし,またときには戻ってきて《遊び》たがることもある.生物の動作やふるまいは,おもにその形,すなわち観客がドローイング・スクリーン上でいかにデザインしようとしたかにかかっている.それぞれの生命体はその形にしたがって動き,反応し,進化しながらつねに新しい,生きているかのようなふるまいをし続ける.生命体は水の中の観客のわずかな手の動きをも捉えて,その形とふるまいをつねに変えていく.