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「断片のための妙なる機械装置」は,詩の断片,モジュール(単位)化された音楽の切片,そして一連の映像を組み合わせた,ビデオディスクによるインタラクティヴなインスタレーションである.作品にはビデオディスクとコンピュータが組み込まれ,一続きのセンテンスを作るために,それぞれの言葉/映像/音のモジュールを容易に組み合わせたり,組み換えたりできるようになっている.一つ一つのモジュールは,音楽の断片を伴った映像イメージの上に言葉が重ねられたものである.
マッキントッシュのメニュー上で観客は詩の「言葉」を選ぶ.これらの言葉は,あらかじめ設定されているセンテンスのテンプレート上で,センテンスの断片のモジュールとして機能し,対応する映像と音がビデオディスクから呼び出されるようになっている.コンピューターによって,選択された言葉/映像/音の断片が,センテンスのテンプレート構造上で瞬時に置き換えられていく.こうして観客は,常に変化する聴覚/視覚的な一連の詩をみずから生み出すという体験をすることになる.この作品では,絶えず変化する文脈の中に素材をあてはめることによって,意味の多義性が探究されている.ユーモア,視覚による駄洒落,言葉/映像/音の戯れ,モジュールによる作曲,録音された偶然,そして意味/無意味の関係.こうしたものすべてが探究されているのである.
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