ICC Report

ICCビエンナーレ '99 第一次審査会

1998年10月14日・15日



メディア・アートの分野における新しい表現の可能性を追求し,優れた新人の発掘・育成・支援を目的として隔年ごとに開催される「ICCビエンナーレ」は今秋,第2回目を迎える.
世界各地の専門家9名が14か国,計28名のアーティストを推薦し,今回のテーマ「インタラクション(Interaction)」に従ってそれぞれの作品プランが提出された.それを受け,昨年10月14,15の両日に行なわれた第一次審査会において審査員が10作品を選出し,参加アーティストが決定された.

前回同様,先端的な技術を駆使した作品プランが多く選出されたが,鑑賞者がこれらの作品を通して対峙するのは,他者や社会だけでなく,地震波などの自然現象から,鑑賞者自身の反応によって自由に展開していくフィクショナルな物語まで,多岐にわたる.メディア・アートの可能性をさらに切り拓く作品の発表とともに,2回目を迎えるビエンナーレそのものの新たな展開が期待される.

参加アーティストは,
モーリス・ベナユン(フランス)
近森基(日本)
ジャン=マリ・ダレ(フランス)
ケン・ゴールドバーグ+ランダル・パッカー+ヴォイツェ・マトゥーシク(アメリカ)
ペリー・ホバーマン(アメリカ)
エドゥアルド・カック(ブラジル)
マーティン・リッチズ(イギリス)
ダグラス・エドリック・スタンレー(アメリカ)
スタジオ・アッズーロ(イタリア)
グラハム・ワインブレン(イギリス)
同展は
ICCギャラリーA,D
1999年10月15日(金)−11月28日(日)開催予定


なお,このなかからグランプリ作品1点(賞金500万円),準グランプリ作品2点(賞金各100万円)が展覧会開催時に決定される.
審査員:
ロイ・アスコット,ルイーズ・ドンピェール,アンヌ=マリー・デュゲ,ジョン・ハンハート,ジェフリー・ショウ,浅田彰,伊藤俊治,山口勝弘,中村敬治.

[河合晴子]

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