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特集/20世紀のスペクタクル空間

「スペクタクルの20世紀」年表1920-1929

万博・オリンピック

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1920
第7回オリンピック(ベルギー/アントワープ)
4.20−9.12,29カ国2607人[五輪の旗が初めて掲揚される.開会式での選手宣誓始まる.8万人収容の競技場を新設]
1924
第8回オリンピック(仏/パリ)
5.5−7.27,44カ国2972人[大会はグラン・パレの芸術競技で幕を開ける.約3分の1の種目でアメリカが優勝し,圧倒的な力を見せつける.会場の連絡や整理にマイクロホンの登場.木造50戸による初のオリンピック選手村.パリ郊外コロンブに競技場を新設]
第1回オリンピック冬季大会(仏/シャモニー・モンブラン)
1.25−2.5,16カ国 258人
1925
装飾芸術・近代産業万博(仏/パリ)
4.30−10.15,1400万人[72エーカーの会場に美術と産業をつなぐテーマを掲げた新タイプの万博.当初1914年に開催を計画していたが,戦争などにより延期されていたもの.これを契機にアール・デコのデザインが広く流行する.コルビュジエやメリニコフが設計したパヴィリオンが登場.新しいテクノロジーは展示されなかった.アメリカは不参加]
『オリンピック憲章』の制定
1926
独立150年記念フィラデルフィア万博(米)
5.31−11.30,640万8千人[1000エーカーの会場に2万席の公会堂,10万人収容のスタジアム,7万台の駐車場を設置.2万6千個の電飾をもつ巨大な自由の鐘や電気の家,火事の見世物などがあった.映像を使うなど展示には近代技術を多用したが,建物自体は歴史主義的なものが多い.ラジオ広告などで集客に効果を示した]
1928
第9回オリンピック(蘭/アムステルダム)
5.17−8.12,46カ国2884人[聖火台の起源となるマラソン塔やマラソン門をもつ,ジャン・ウィルス設計の主競技場が,芸術競技の建築部門で金メダルを獲得.これ以降,競技場のトラック1周は400mに統一される]
第2回オリンピック冬季大会(スイス/サンモリッツ)
2.11−2.19,25カ国464人[後にハリウッド女優に転向したフィギュア・スケート選手ソニア・ヘニーが華麗な演技で優勝.初参加の日本選手は完敗]
パリで35カ国が条約を結び,万博の回数と方法の規制を決める国際事務局★1を設置(11.22).
★1……博覧会国際事務局(BIE)
1928年に35カ国が国際博覧会条約を結び,パリに設置された公式な万博を承認する機関.これによって万博は,人類の活動における2つ以上の部門で達成された進歩を示す総合的かつ大規模な一般博(さらに第1種と第2種がある)と,特定のテーマを扱う特別博に分類される.規定は35年のブリュッセル万博から適用されたが,逆に言えば,それ以前の万博には公式な認定基準はない.BIEは万博が乱発しないよう開催の間隔も定めているが,2000年以降は短くなり,5年周期に決められた.