ICC
OS2015
展示作品
情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 車輪の再発明プロジェクト

城一裕《断片化された音楽》2014年

このプロジェクトでは実践を通じて歴史を読み替え,ありえたかもしれない「今」をつくりだします.淘汰されてしまった過去のメディアを再考察することで新しい現在のメディアへの理解を深める「メディア考古学」を足がかりに,視聴覚メディアを中心とした様々なメディアの形づくられてきた過程を調べ,その機能や役割が歴史的に固定される前の可能性について理解を深めます.

そして,コンピュータやネットワークを取り入れた個を主体としたものづくりの潮流である「パーソナル・ファブリケーション」以降の技術・社会環境において,この理解を芸術表現に活用する方法を,多様な作品制作の下地となる技法として提案します.

例えば,聴覚メディアの古典的な存在ともいえるレコード,その機能や役割を,画面上で描いた波形を溝として盤面に直接刻み込むという〈技法〉を用いて制作したいくつかの〈作品〉,を通じて再考するように,マス・メディアにおいては顕在化しなかったメディアの可能性を「再発明」します.

今回の展示では,それらの技法を具体的な作品を通じて示すとともに,関連の資料を紹介します.会期中に数回の展示替えを予定している他,プロジェクト・メンバーを中心に時折のゲストを交えた研究会の内容を随時公開していきます.


情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 車輪の再発明プロジェクト 研究会ページ




展示作品

#1 [展示期間:2015年5月23日(土)—9月13日(日)][終了しました.]
城一裕《月の光に—エドアード・レオン・スコットとモホイ=ナジ・ラースローヘ—》1860/1923/2014年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード
城一裕《断片化された音楽》2014年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード

#2 [展示期間:2015年5月23日(土)—11月1日(日)][終了しました.]
クワクボリョウタ《真珠の耳飾りの少女》2014年
技法:針穴をあけた紙を通したRGB光源による網点プロジェクション

#3 [展示期間:2015年5月23日(土)—2016年1月11日(月・祝)][終了しました.]
クワクボリョウタ,瀬川晃《車輪の再発明》2014年
技法:写植文字盤による多光源植字

#4 [展示期間:2015年9月15日(火)—2016年1月11日(月・祝)][終了しました.]
城一裕《月の光に:蓄音器のために—エドアード・レオン・スコットとモホイ=ナジ・ラースローへ—》1860/1923/2015年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード
上田真平《不規則な音》2015年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード
大島拓郎《ケプラーのタマゴ》2015年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード
大島拓郎《ツギ/ハギ/レコード》2015年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード
大島拓郎《飛び出せ↑レコード》2015年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード
具志堅裕介《Train-Train》2015年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード
具志堅裕介,山本美里《隙間から生じる音空間》2015年
技法:予め吹きこまれた音響のない(もしくはある)レコード

#5 [展示期間:2015年11月3日(火・祝)—2月28日(日)][終了しました.]
クワクボリョウタ《(調整中)》2015年
技法:針穴をあけた紙を通したRGB光源による網点プロジェクション

#6 [展示期間:2016年1月13日(水)—2月28日(日) ][終了しました.]
johnsmith《超超短距離電信装置》2016年
技法:(1)コイル、(2)磁石、を与えられたものとせよ
johnsmith《Choose one, if you want.》2016年
技法:(1)コイル、(2)磁石、を与えられたものとせよ
johnsmith《運動ーコイルと磁石の場合》2016年
技法:(1)コイル、(2)磁石、を与えられたものとせよ
大島 拓郎《ソノラマ「このはら」》2016年
技法:(1)コイル、(2)磁石、を与えられたものとせよ
高見 安紗美《Strip Sound Source Speaker》2016年
技法:(1)コイル、(2)磁石、を与えられたものとせよ
上田真平《1 / 0 / 1》2016年
技法:(1)コイル、(2)磁石、を与えられたものとせよ
佐藤大海《ふれる ~分離されたピックアップの機構と振り子によるエレキギター》2016年
技法:(1)コイル、(2)磁石、を与えられたものとせよ
具志堅裕介《BODY/SHADOW》2016年
技法:針穴をあけた紙を通したRGB光源による網点プロジェクション

#7[展示期間:2016年3月1日(火)—6日(日) ][終了しました.]
Scott Allen《spring -Phenomena-》2016年
大久保雅基《『政策芸術』8人のアナグラム・マシーンとオペレーターのための》2015年
大久保雅基《『はーもないぞう』サラマンカホール辻オルガンのための》2015年
大久保雅基《『どこかの日常』4人のスピーカーとオペレーターのための》2015-16年
北堀あすみ《日常の行為とその周りの人々 — A-Z、a-zから考える》2016年
瀬長孝久《実空間に対する色彩操作を用いたインスタレーション》2015年
ソル・スンジェ《tangram (縮尺模型)》2015年
reckhahn 《5秒》2016年
技法:磁気録音メディアの再構成
大山千尋《解説:モノのための取扱説明書⇔物語》2016年
大山千尋《池田町物見図録》2015年
大山千尋《もし私が家も(お金も)なくしてしまったとき》2016年
  

チャンネルICC


ポッドキャスト「チャンネルICC」にて,この出品作家のインタヴューをお楽しみいただけます.
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関連イヴェント


ギャラリー・トーク
情報科学芸術大学院大学[IAMAS] 車輪の再発明プロジェクト

日時:2016年3月5日(土) 午後2時より
[終了しました.]
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