ICC
OS2015
展示作品
エマージェンシーズ! 025
「Inter-Nature Communication」
AKI INOMATA
展示期間:2015年5月23日(土)—8月1日(土)[終了しました.]

《やどかりに「やど」をわたしてみる —White Chapel—》2014—15年

INOMATAの作品の多くは,生き物との恊働によって成立しています.これまでに,都市や建築物の形を模した透明な殻を3Dプリンターで出力してやどかりに渡し,そこに引っ越してもらう作品,同じく3Dプリンターで出力した街のオブジェを亀に載せる作品,犬の毛と人間の髪をお互いの服として交換する作品,ミノムシに女性の衣服の切れ端を与えてそれでミノを作ってもらう作品,インコを連れてフランス語を習いに行く作品などを発表してきました.

作品制作にあたって,INOMATAはまず恊働相手となる生き物の生態や特徴を調査し,それを踏まえて自らのアプローチを探っています.私たちは,人間以外の生き物が人間とは異なる世界や論理で生きていて,それらとのコミュニケーション手段はごく限定されていると思ってしまいがちです.INOMATAは,人間以外の生き物のふるまいに人間の世界を重ね合わせることで,人間を異なる角度から捉え直し,私たち自身の姿を再発見しようとしています.それは,生き物と人間が新しいコミュニケーションの形を探りながらそれぞれの役割を見いだし,最終的に一つのフィクションを創り出す営みといえるかもしれません.

本展示では,近作数点とともに,木の年輪と同様に生息する環境変化をログとして刻む貝の成長線を音に変換させた新作《LINES — 貝の成長線を聴く ver.1.0》も展示します.

AKI INOMATA プロフィール
1983年東京生まれ,2008年東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了.主な個展に,「HAMBURG ILLUSTRATED ENCYCLOPEDIA」(FRISE,ハンブルク,ドイツ,2015),「犬の毛を私がまとい,私の髪を犬がまとう」(HAGISO,東京,2015)など.近年参加した主なグループ展に,「第4回 デジタル・ショック——リアルのファクトリー」(アンスティチュ・フランセ東京、2015),「3331 Art Fair 2015 -Various Collectors’ Prizes-」(3331 Arts Chiyoda,東京.2015)など.

関連イヴェント


アーティスト・トーク AKI INOMATA
ゲスト:五十嵐太郎
日時:2015年6月13日(土) 午後2時より
[終了しました.]
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チャンネルICC


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