ICC
OS2015
展示作品
《オクリモノ》1980年
《未成熟なシンボル》2006年
藤幡正樹
展示期間:2015年5月23日(土)—9月13日(日) [終了しました.]

《オクリモノ》1980年


《未成熟なシンボル》2006年

長方形の天板の短辺に一対のスピーカーが設置されているテーブルに,天井からトランプをコマ撮りしたアニメーションの映像が投影されています.複数のカードが,スピーカーの場所から飛び出しては,スピーカーからのサウンドに同調するかのように,緩急をつけて移動していきます.また,テーブルの上には,本物のトランプが置かれていて,鑑賞者はそれを動かすことができます.

この,2006年に制作された《未成熟なシンボル》は,インタラクティヴな作品ではありませんが,この作品のモチーフであるトランプのイメージと実物のトランプがテーブルの上で併置されることで,鑑賞者と作品の間にインタラクションを誘発してしまいます.

また,1980年に友人の結婚式のために作られたアニメーション作品《オクリモノ》は,石の動きと,その石に描かれる絵の動きという,ふたつの要素がひとつのアニメーションの中で表現されています.

藤幡は,1973年から84年にかけて,8ミリフィルム,ヴィデオ,コンピュータ・グラフィックスなど,さまざまな手法によるアニメーション作品を制作しました.また,そうした映像技術が劇的に進化していく時代の仕事が,「いろいろな意味で現在の仕事につながるさまざまな原点」となっていると言います.このような異なる時代に制作された作品を,現在においてとらえなおすことで,作家の活動を新たな視点から読みなおすことを試みています.

藤幡正樹 プロフィール
1956年生まれ.80年代初頭からコンピュータ・グラフィックスとアニメーションを制作,その後コンピュータを使った彫刻の制作を経て,90年代からはインタラクティヴな作品を多数発表.多様なアプローチにより科学と芸術の関係について探求を続け,メディア・アートの第一人者として国内外から注目されている.主な作品に《ビヨンド・ページズ》,《フィールド・ワーク》など.『アートとコンピュータ』『不完全な現実』など著書多数.
過去に参加した展示・イヴェント

関連イヴェント


「Anarchive No.6:
藤幡正樹」出版関連シンポジウム

出演:アンヌ=マリー・デュゲ,入江経一,石田英敬,藤幡正樹
日時:2016年3月4日(金)午後6時30分より [終了しました.]
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チャンネルICC


ポッドキャスト「チャンネルICC」にて,この出品作家のインタヴューをお楽しみいただけます.
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藤幡正樹
《Electric Shadows》,《Portray the Silhouette》展示期間:
2015年9月15日(火)—2016年3月6日(日)
[Finished.]
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