ICC
OS2013
展示作品
《2.73次元の直方体型レゴスポンジ》1998年
《座標空間表示装置と三次元五目並べ》1998-99年
《『芸術特許』書籍》2010年
中ザワヒデキ


上:《2.73次元の直方体型レゴスポンジ》1998年
中:《座標空間表示装置と三次元五目並べ》1998-99年
下:《『芸術特許』書籍》2010年
撮影:木奥恵三

《2.73次元の直方体型レゴスポンジ》は,それぞれの面の中心にある大きい四角い孔,そのまわりに大きい孔と相似形の小さな孔が8つ,さらにそれぞれのまわりに同様の孔が8つある,フラクタル幾何学のような自己相似形の空洞によって,多孔質のスポンジ状になったレゴブロックの直方体です.中ザワが特許を取得したビットマップタイプの「三次元グラフィックス編集装置」は,ブロックのような「ボクセル」と呼ばれる部品を組み上げて制作ができます.それを物質的な構造として提示したものがこの作品です.

《座標空間表示装置と三次元五目並べ》は,縦,横,奥行きの三次元空間をそれぞれ5列の計125の座標値で表示できるディスプレイと,それによって遊ぶことができる三次元空間での五目並べです.

現在では多くのアーティストが,多くのコンピュータ・ソフトウェアを使用して作品を制作しています.その作品を実現するソフトウェアは,しかし,これまで作品を制作するための道具としてしか認識されてきませんでした.中ザワは,これらのソフトウェアを開発することは,使用する筆や絵具などの画材を発明することと同じことであり,それこそが芸術作品制作と同じくらい重要なことであるという考えにもとづき,膨大な資料をまとめた,《『芸術特許』書籍》を制作しました.

中ザワヒデキ プロフィール
1963年生まれ.眼科医やイラストレーターを経てアクリル絵画(80年代)やコンピュータ・グラフィックス(90-96年)など,その職歴と知識を生かしたポップでユーモア溢れる作品を発表.96年,世界初のビットマップ3Dソフト「デジタルネンド」を制作.97年には,これまでの作風を一転させ,よりコンセプチュアルに美術の根本とは何かを問う独自の方法,理論に基づいた「方法絵画」を制作.2006年より「方法絵画」で禁じていた色彩を復活させた「本格絵画」を制作.
過去に参加した展示・イヴェント

チャンネルICC


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アーティスト・トーク
中ザワヒデキ

日時:2013年5月25日(土)
午後3時30分より[終了しました.]
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