ICC

みえないちから

2010年10月30日(土)-2011年2月27日(日)

展示作品

《フォルマント兄弟の“お化け屋敷”》2010年
フォルマント兄弟

《フレディの墓/インターナショナル》2009年

本展のテーマ「みえないちから=ものに宿る精霊」を「メディアに宿る亡霊」という観点から考察した新作.19世紀後半から次々に誕生したメディア技術が,どのように私たちの自明な世界に介入し,混乱させるのか.また,その体験が伝統的に亡霊や幽霊と呼ばれてきたものの体験といかにパラレルな関係にあるかが,写真,録音,電話といった日常的なメディア技術を例に,「お化け屋敷」という語りの形式を借りて分かりやすく提示されます.

《フォルマント兄弟の“お化け屋敷”》の体験時間は約20分です.一日にご案内できる人数に制限がございます.会場では整理券発行による予約制で順次ご案内しておりますが,ご来場の時間によっては,ご体験いただけない場合がありますので,あらかじめご了承ください.

フォルマント兄弟
三輪眞弘(兄)と佐近田展康(弟)という父親違いの異母兄弟によって2000年に結成された作曲・思索のユニット.テクノロジーと芸術の今日的問題を《声》を機軸にしながら哲学的,美学的,音楽的,技術的に探求し,21世紀の《歌》を機械に歌わせることを目指す.“録楽”と名づけた音楽の在り方を考察し,亡きロックスターに日本語で革命歌「インターナショナル」を歌わせる《フレディの墓/インターナショナル》により,2009年アルス・エレクトロニカ デジタル・ミュージック部門入賞.
http://formantbros.jp/j/top/top.html
三輪眞弘
作曲家.2004年芥川作曲賞,2007年アルス・エレクトロニカ デジタル・ミュージック部門ゴールデン・ニカなどを受賞.近著『三輪眞弘音楽藝術——全思考1998–2010』(アルテスパブリッシング,2010)をはじめ,CDや楽譜出版多数.旧「方法主義」同人.情報科学芸術大学院大学(IAMAS)教授.
過去に参加した展示・イヴェント
佐近田展康
音楽家,メディア・アーティスト,メディア理論研究者.独自に開発したリアルタイム音声合成による作曲,パフォーマンス多数.現在はメディア・アートにおける機械の存在論の可能性を研究.ノイマンピアノの相棒.著書に『Maxの教科書』(ノイマンピアノ著,リットーミュージック,2009),CD『時計仕掛けのエルメス』など.名古屋学芸大学メディア造形学部映像メディア学科准教授.
過去に参加した展示・イヴェント
シンポジウム
「メディア・アートにおける音楽とはなにか」
日時:2011年2月25日(金)午後7時より[終了しました.] |→詳細|