自分が一番マッシュアップ度を感じたのがこの作品です.即効性があり,かっこ良くかつ笑える.そう,実は自分にとってはマッシュアップには笑えるっていう点も,実は重要だったりします. マッシュアップのルーツにはヒップホップがあります.その最初の代表作が,アフリカ・バムバータが自身の楽曲でクラフトワークやエンニオ・モリコーネのフレーズを散りばめた時でしょう(「プラネット・ロック」(1982)). 今でこそ当たり前のことのようですが,テクノ・ポップのビーツの上で巨漢の黒人がラップする,というのはかなり衝撃でした.自分はこの曲を初めて聴いたのは六本木のディスコだったのですが,まずは「ナニこれ!?」だったことを思い出します.マッシュアップはその子供達,みたいなものだと思いますが,この《FOUND 404》を見た時,エレクトロな感覚がどこかであの頃のヒップホップにも通じているように思いました.