ICC




《Project Phonethica Installation "Rondo"》
2006
遠藤拓己+徳井直生
Phonethica Systemは,世界のあらゆる言語の間を飛び越え,音声的に近似の言葉を探し出します.探し出された言葉は,同時にそれぞれの背景情報と結びつけられ,人々は音声の偶然の一致をきっかけに,これまで知らなかった様々な情報と接することができます. たとえば,日本語の「平和」という単語を例にすると,オランダ語で“heimwee”(ヘイムワ)があり,「ホームシック・郷愁」という意味となります.さらに,英語の“haywire”(ヘイワイア)は「混乱した」という意味です. 作者である遠藤と徳井は,2005年現在で5000種とも6000種ともいわれる地球上の言語の50%から90%が,今世紀中にも消滅するという観測に注目し,言語の音声的な特質を媒介にして,世界の多様性を探ることを試みています.

遠藤拓己: 1971年生まれ/作曲家・アーティスト
徳井直生: 1976年生まれ/工学博士・アーティスト

協力: DAADベルリンアーティストプログラム,パリ国際大学都市文化局,株式会社三省堂,マーティン・リッチズ,河内一泰(河内建築設計事務所),松山真也,久世祥三(MATHRAX),カール・ウィリス,永野哲久,財団法人国際メディア研究財団(順不同)

※この作品は情報処理推進機構(IPA)2005年度未踏ソフトウェア創造事業(プロジェクトマネージャー:北野宏明)の支援により開発されました.