ICC





はじめに
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記録ヴィデオ上映
参加作家
関連イヴェント




シンポジウム「E.A.T.が残したもの」
コンサート「デイヴィッド・テュードア《レインフォレストIV》」

2003年4月11日(金)—6月29日(日)ギャラリーA,B,5Fロビー





はじめに


 NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]では,2003年4月11日(金)から6月29日(日)までの間,ICCギャラリーA,Bにて「E.A.T.─芸術と技術の実験」を開催いたします.

 E.A.T.(Experiments in Art and Technology)は,1960年代半ばに,当時AT&Tのベル電話研究所にいた技術者,ビリー・クルーヴァーを中心として,画家ロバート・ラウシェンバーグ,ロバート・ホイットマンらによって結成されたグループです.
 ニューヨークを拠点として,美術,ダンス,電子音楽,映像など幅広い表現ジャンルを横断し,アートとテクノロジーを結ぶ数多くの実験を行ないました.
 代表的なプロジェクトとして,40名もの技術者たちが参加して,1966年に行なわれたイヴェント「九つの夕べ──演劇とエンジニアリング」,1968年のブルックリン美術館における「サム・モア・ビギニングズ展」の企画,1970年の大阪万博における《ペプシ館》などがあります.その最盛期には数千名もの会員を擁しました.
 E.A.T.の活動は,その後のパフォーマンスという表現ジャンルや,広義のコラボレーションの先駆的な存在といえ,1967年にマサチューセッツ工科大学に先端視覚研究センターが設置される母体ともなったとされます.
 1970年代半ばに大組織としての活動は事実上終息しましたが,E.A.T.のコンセプトや精神は,その後1980年代以降の「アート&テクノロジー」の分野に大きな影響を与えています.

 本展は,このE.A.T.の活動を,当時の資料などから本格的に紹介する,日本で初めての展覧会です.特にビリー・クルーヴァーの足跡を主軸とし,ラウシェンバーグらとの当時のコラボレーション作品の展示,さらにE.A.T.関連作家による新作も紹介し,現在のICCの活動理念に直結する,その歴史的意義を明らかとするものです.