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シンポジウム:クシュシトフ・ウディチコ講演会
 
1999年7月27日(火) [終了しました.]ギャラリーD





はじめに


クシュシトフ・ウディチコは,歴史的な建物や記念碑などに巨大なスライド映像を重ね映し,そこに隠れている政治や社会的な意味を引き出そうとする「プロジェクション」のシリーズや,ホームレスの人たちが持ち物を運んだり休息できる「ヴィークル(車)」を作ったり,あるいは疎外されている移民たちの代弁をし,彼らがコミュニケーションを獲得してゆくためのメディアとしての「杖」や「マウスピース」を開発するなど,常に社会の矛盾や弱者のためのプロジェクトを展開してきました.

社会の中で意図的に,あるいは無意識に忘れられたり,無視されてきた問題を暗闇からひきだし,その存在を意識にのぼらせようとするウディチコの活動は,本当の意味でパブリック・アートと呼べるのではないでしょうか.そして,社会を批判するウディチコの方法にはいつも厳しさとともに飄然としたユーモアがあります.そのことがいっそう説得力を増していることにも注目すべきでしょう.

この度ウディチコは「第四回ヒロシマ賞」を受賞しました.それを記念して広島市現代美術館で展覧会が開催され(7月25日-9月19日),また原爆ドーム付近で「プロジェクション」(8月7日,8日)も行なわれます.これを機会にICCでは,これまでのさまざまな活動について,また広島でのプロジェクトについて講演をしていただくことになりました.

ウディチコ氏のお話を直接聞ける,東京では初めてのチャンスです.お聞き逃しのないようご案内いたします.
尚,作家のインタビュー記事が「季刊インターコミュニケーション 29号」に掲載されています.是非御覧下さい.