ICC





はじめに
入場料
展示作品




《Kinetic Typography》
《テーブルの上の音楽》
《L.A. Journal》
《境界線》
《 BeWare02: Satellite》
《視聴覚化された「間」》
《存在,皮膜,分断された身体》
参加作家
関連イヴェント




シンポジウム
「タンジブル・ビット:人とビットとアトムの間の境界をデザインする」

シンポジウム
「ウェアラブルコンピュータ」

シンポジウム
「アートとテクノロジーの境界線」

コンサート
シンポジウム
「複合現実感〜現実と仮想の融合から生まれる新しいメディア環境」

ワークショップ(草原 真知子 )
シンポジウム「センソリウム」
ワークショップ(中谷 日出)
シンポジウム(石崎 豪)
ワークショップ(坂根 厳夫)
シンポジウム(岩井俊雄 )
ワークショップ(佐々木 正人)
 
1999年6月22日(火) 〜 7月18日(日) [終了しました.] ギャラリーD





展示作品


《Kinetic Typography》
"Kinetic Typographyr"
石崎 豪







デジタルメディアにおいて,文字(text) はもはや固定した形態をとる必要がない. 大きさ,色,位置などタイポグラフィーに おけるいろいろな形態の属性が時間軸にお いて変化することで,メッセージの内容を より表現豊かな物にすることができる.私 たちの研究は,全く新しいものではなく, いくつかの基礎となる分野の影響をうけて 始まっている.まず第一は広い意味でのタ イポグラフィーである.タイポグラフィー の歴史は,文字の形態を注意深く扱うこと で書き言葉の意味をより豊かに,あるいは より正確なものにすることを教えてくれ た.私たちのグループでは,時間軸という 新しい時限を有効に使うことによって,タ イポグラフィーの伝達能力の可能性をより 豊かなものにすることを目指している.文 字を時間軸において表現することで特に何 が新しいのだろうか? と戸惑う方も多いか もしれない.テレビのコマーシャルやもっ と古くは映画のタイトルデザインなどかな りの数のデザインが今までに制作され,そ の上,多くの作品はとても優秀なものであ ることも私たちは認識している.しかし, 私たちは,書き言葉としての文字の時間的 表現(あるいは kinetic typography)に 関してはまだまだ理解/研究しなくてはな らないことが多いのではないかと考えてい る.

次に私たちの研究の基礎となったのは心理 学の分野で研究されてい RSVP (rapid serial visual presentation)という文章 の表示方法でである.RSVP では,文章は 比較的速いスピードで単語ごとに表示され る.RSVP の研究は,人間はこのように表 示された文章(この場合は英文)を普通の 行ごとに表示された(このテキストのよう な)表示方法と同じような速さ,そして理 解度で読むことができる可能性を示した. RSVP 研究が私たちの研究に示唆したとこ ろは(1)前後の文や行に影響を与えること なく,読者の読みのペースに合わせて文字 の形態を時間的に変化させることができる こと,(2)文章を小さな低解像度のディス プレイで表現できることである.

Kinetic Typography の研究は最近始まっ たものであるため,私たちの研究は多くの 例を制作する所から始まった.数百の小さ なデザインの実験的作品をとおして,私た ちはここ数年の間に,形態の記述の仕方, 時間に対する考え方,そして様々な新しい 問題点などを発見していった.