ICC





はじめに
入場料
展示作品 1
展示作品 2
海市について




計画/経緯
ANY会議/ユートピアをめぐる言説
ヴェネツィアビエンナーレ/海市計画コンセプトパネル
展覧会について(会場構成




1. プロトタイプ
2. シグネチャーズ
3. ヴィジターズ
4. インターネット
ウェブページを通じた展覧会への参加
DWF形式によるAutoCAD図面の参照
フォーラムのページ
参加作家
カタログ
 
1997年4月19日 〜 7月13日 [終了しました.] ギャラリーA





はじめに


1997年4月19日より7月13日までの期間,東京,西新宿のNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)の オープニング記念展として,「海市」−もうひとつのユートピア,(The Mirage City - Another Utopia)と題した展覧会が催されています.主催はICCで,磯崎新が展覧会全体の企画をうけもちます.

この展示/イヴェントは,情報社会化してゆく21世紀にむかって,ひとつのユートピア都市を構想し,具体化するための実験モデルとして組みたてられます.それは,近代社会を支えた唯一の普遍性,単線的な進歩,および垂直の序列性の原理に対する根本的な疑問に発しています.変換の手がかりは,各種のinter-(間,相,交)です.すなわち

inter-activity (相互操作性)
inter-communality(間共同体性)
inter-textuality(間テクスト性)
inter-subjectivity(間主体性)
inter-communicativity(交互通信性)

さしあたり,マカオ沖の南支那海上に構想されている「海市」を舞台にし,その上に,4つの異なったモデルの上演(パフォーマンス)を行います.

これは完成作品の展示ではなく,何かが制作されていくプロセスをそのまま公開し,かつ多様なネットワークを介して,相互に他者でしかない不特定の人々が参加するワークショップです.こんな手段を採用するのは,いっさいの決定性が不可能になったと考えられている今日,inter- の概念と手法を介して,マスタープランを持たない都市のプランが構想可能であることを示す意図を持っているためです.30年前に死んだ近代のユートピアに替わる,もうひとつのユートピアが会場内に蜃気楼(海市)のように浮かび上がるでしょう.