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はじめに
入場料
展示作品 1
展示作品 2
海市について




計画/経緯
ANY会議/ユートピアをめぐる言説
ヴェネツィアビエンナーレ/海市計画コンセプトパネル
展覧会について(会場構成




1. プロトタイプ
2. シグネチャーズ
3. ヴィジターズ
4. インターネット
ウェブページを通じた展覧会への参加
DWF形式によるAutoCAD図面の参照
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参加作家
カタログ
 
1997年4月19日 〜 7月13日 [終了しました.] ギャラリーA





シグネチャーズ/招待建築家リスト


世界の各地から50人程度,著名な建築家を招待します.まず初めに,18世紀の建築家ジョヴァンニ・バティスタ・ピラネージの遺した壮大な都市図「古代ローマのカンポ・マルツィオ」(1762)を下敷きに「海市」を「地割り」します.
カンポ・マルツィオは古代ローマを遺跡調査に基づいて再現しようとした図です.しかし,調査のなされていない部分,不明確な部分はピラネージの空想で補って描かれています.むしろそのような空想による建築物によって大部分が埋め尽くされているといってよいくらいです.結果として,カンポ・マルツィオは「どこにもない都市」です.つまりピラネージにとって,幻視の理想都市です.そこでは,個々の建築物は強い軸性や純粋幾何学の形態をもとに構成されますが,全体としては無秩序なコラージュの様相を呈しています.
このカンポ・マルツィオの一部を「海市」の輪郭にあわせて切り取ります.切り取られるのは,テヴェレ川を挟んだ,ローマの中心部を含めた一帯のエリアです.そして,カンポ・マルツィオに描かれた個々の建物の輪郭を,リストに記した建築家のための「敷地」として設定します.その敷地には,それぞれの建築家の実作を無作為にはめこみます.こうして初期条件として「海市」上に,著名建築家による署名(シグネチャー)入りの作品群からなるコラージュが生成されます.敷地の輪郭はカンポ・マルツィオを下敷きにして決められたものであるし,上部の建物はどこか別の場所に実現した建物をなんら手を加えることなく移築したものです.つまり,敷地への適合性や周囲との関係,機能上の蓋然性など,すべて未調整の状態です.
この初期条件としてのコラージュをそれぞれの建築家に送付します.彼らは,自らの作品を「海市」上にフィックスするため,建物をトランスフォームします.場合によっては,隣接する他の建築家とのあいだで調停が必要になることも考えられます.あるいは敷地割りそのものに対する微調整が必要になるでしょう.こうして3ヶ月の会期中,「海市」は50名ほどの建築家との交信を通して,絶え間なく変容してゆきます.そのプロセスは「シグネチャー」模型に常に反映されてゆきます.

 
ピラネージ「古代ローマのカンポ・マルツィオ」(1762)

「シグネチャーズ」敷地図

招待建築家リスト(予定)
city / architect
1Ahmadabad / Balkrishna V. DOSHI
2 Atami / KUMA Kengo
3 Bangkok / Sumet JUMSAI
4 Barcelona / Enric MIRALLES
5 Basel / HERZOG & de MEURON
6 Beijing / Yung-Ho CHANG
7 Berlin / Daniel LIBESKIND
8 Bilbao / Frank O.GEHRY
9 Budapest / Gabor BACHMAN
10 Cardiff / Zaha HADID
11 Columbus / Jeffrey KIPNIS
12 Florence / Adolfo NATALINI
13 Groningen / Alessandro MENDINI
14 Helsinki / Steven HOLL
15 Hong Kong / Rocco S.K.YIM
16 Ishinomaki / ISHIYAMA Osamu
17 Jerusalem / Zvi HECKER
18 Kitakata / SEJIMA Kazuyo
19 Kuala Lumpur / Ken YEANG
20 Kumamoto / ISHII Kazuhiro
21 Lausanne / Bernard TSCHUMI
22 Lille / Rem KOOLHAAS
23 London / Pascal SCHOENING
24 Los Angeles / Michael ROTONDI
25 Manila
26 Mexico City / Enrique NORTEN
27 Milan / Andrea BRANZI
28 Monaco / Peter COOK
29 Moscow / Yuri AVVAKUMOV
30 Munster / BOLLES + WILSON
31 Naples / Francesco VENEZIA
32 New York / Peter EISENMAN
33 Nimes / Jean NOUVEL
34 Paris / Dominique PERRAULT
35 Rome / Vittorio de FEO
36 Rotterdam / Ben VAN BERKEL
37 Salzburg / Hans HOLLEIN
38 Sao Paulo / Christian de PORTZAMPARC
39 Sendai ITO Toyo
40 Shanghai
41 Singapore
42 Seoul / Choon-Soo RYU
43 Taibei / Chu-Yuan LEE
44 Tokyo / ROKKAKU Kijo
45 Vienna / Coop Himmelblau
46 Yokohama / YAMAMOTO Riken
47 Yoro / ARAKAWA Syusaku
48 Zurich / Hans KOLLHOFF