ICC





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パフォーマンス『 OR 』
コンサート『 OR 』
インスタレーション『 OR 』
 
1997年10月1日(水)〜10月5日(日) [終了しました.] パークタワーホール(新宿パークタワー3F)





はじめに


『視覚と聴覚が捉えるアート・モノローグ』

 NTTインターコミュニケーションセンターでは,ICCオープニングシリーズとして1997年10月1日(水)より5日(日)までの5日間に渡り,ダムタイプの日本初公開となるパフォーマンス『 O R 』(オー・アール)をパークタワーホールに於いて上演いたします.

 ダムタイプは,ビジュアル・アーティスト,建築家,作曲家,振付家,コンピュータ・プログラマー,ダンサー/パフォーマーなどによって構成されるアーティスト集団です.1984年,京都市立芸術大学の学生を中心に結成されて以来,発表されてきた先鋭的な作品により日本の現代アート界を代表するアーティスト集団として世界的な活動を展開していることは皆様の周知の通りです.

 今回発表されるパフォーマンス『 O R 』は,今年2月から3月にかけてモーブージュ(フランス)に一ヶ月滞在して製作・上演し,その後クレテイユ(フランス)でも上演したものを,新たに手を加えて上演するものです.
 今回の作品『 O R 』は,自己をとりまく様々なボーダーについてのイメージの投影を試みます.3月に発表されたパフォーマンス『 O R 』では,舞台は何もない真っ白い,半円筒形のスクリーンだけで構成される空間で,そのイメージの投影が刺激的な方法で展開されます.スクリーンに映し出される照明と映像.強烈なストロボの閃光に照らされたパフォーマーのダンス.そして一定のリズムを刻む音楽が時に大音量となって,今回の空間を形成していきます.今回のパークタワーホールの公演では,このフランスで発表された作品に手を加えて発表することになっています.

 今回の作品が提示するものは,前回の『 S/N 』のダイレクトなメッセージ性とは全 く異なる,鑑賞者の『視覚と聴覚が形成するモノローグ』の世界です.真白い空間に投影される様々なイメージの断片を鑑賞者の感性で,すなわち同時代に生きる“当人達”が捉え直すことによって形成される作品です.そして,その鋭く焼き付く残像によってむしろ現代人の心をついていく作品となっています.


ダムタイプは,各プロジェクト毎にそのテーマに基づいて,インスタレーション,パフォーマンス,映像,音楽など多岐に渡って,異なる形態の作品を展開しています.パフォーマンス『 O R 』では,そのコンセプトメイキングは94年にスタートしており,パークタワーで上演されるパフォーマンスの他,インスタレーションとコンサートの発表が予定されています.インスタレーション版は,ICCに常設展示されています.コンサート『 O R 』については,この7月に開催された「パレルモ・サマーフェスティバル」の公演を皮切りに,9月の神戸アートビレッジセンターに続いて,東京で初のライブをスパイラルホールで開催します.