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人と人との「間」(はざま)には,私たちのコミュニケーションにとって物理的な「距 離」以上の意味が潜んでいます.この作品は,自分と他者とのあいだの「距離」そのものを,コミュニケーションの重要なパラメータとして視聴覚化していくものです.作品空間に入ると,私たちの「存在」は,心拍毎にトリガーされる立体的なパルス音として,また心拍とともに瞬く球状の「領域」として表現されます.そしてこのパルス音や領域は,他の位置や距離関係によって接触し,干渉し合いながら様々な音やイメージの位相を生んでいきます.ここでは,体験者は言わばゲーム的に,自分と他者との「間」(はざま)に潜む多様な情報を引き出していくことが可能になるのです.
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