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2011年9月 2日 15:57

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「ICC インタヴュー・シリーズ 42:スラヴォイ・ジジェク」より

今回は.ICC Onlineからスラヴォイ・ジジェクに関するコンテンツを紹介します.


■ ICC インタヴュー・シリーズ 42:スラヴォイ・ジジェク
http://hive.ntticc.or.jp/contents/interview/zizek/

■ サイバースペース,あるいは幻想を横断する可能性(PDF)
(『インターコミュニケーション』No.24(1998年春号)収録)
/pub/ic_mag/ic024/084-097.pdf


2011年2月より公開中の「Twitterの中のわたし—自分がつくるじぶんをつくるアーキテクチャ」は,インタヴューとワークショップ・レポートからなるウェブ・コンテンツです.ウェブ・サーヴィスのアーキテクチャに私たちがどのように影響されているか,どう向き合えるのかをテーマに,それらを考察するための題材としてTwitterをとりあげました.コンテンツの中で,インタヴュイーのひとりである濱野智史さんが,スラヴォイ・ジジェクについて触れています.濱野さんのプロフィールおよびインタヴュー内容についてはこちらをご覧ください.


Twitterを筆頭とするウェブ・サーヴィスの中ではユーザの多重人格性が拡張されるのではないか?という仮説に対して,インタヴューの中で濱野さんは,Twitterを筆頭としたウェブ・サーヴィスによってもたらされる多重人格性の拡張を論じるには,まず,90年代初頭から繰り返されるメディア学者たちの主張を押さえる必要がある,と述べています.そして「サイバースペースは多重人格化を促す」という学者たちの主張に対して,「サイバースペースでは複数の人格を使い分ける“メタ人格”なるものがあって,それ自体が,ラカン派心理学で言うところの“主体性の定義”なのだから,そもそも多重人格など存在しない.」というジジェクの意見を,いくつかの反論のうちの一例として挙げています.


スラヴォイ・ジジェクは,1949年生まれのスロヴェニア出身の思想家で,政治哲学者,精神分析学者.ラカン派の精神分析学を映画作品やオペラ,社会問題などに適用した論考や多くの著作で知られています.
ジジェクの思考する「サイバースペースの中の人格」の一片に触れることのできるコンテンツに,97年に収録され,ICCの映像アーカイヴ「HIVE」で公開中のインタヴューがあります.その中でジジェクは,とある男性がインターネット上で女性のふりをし,女性向け精神医療のサーヴィスを提供したことが露見し,物議を醸したという当時の出来事を例に,なぜそれが問題になったのか,そして,人々が抱く別人格への恐れとはどういうものなのかということなどをラカン派の視座から説明しています.


ICC Onlineでは,上記のHIVEのインタヴューのほかにも,ジジェクが1997年に執筆した「サイバースペース,あるいは幻想を横断する可能性」(『インターコミュニケーション』No.24(1998年春号)収録)を公開しています.


スラヴォイ・ジジェクに関するそのほかのコンテンツはこちらからもご覧いただけます.


■ 鏡像としての日本/スロヴェニア:メディアと政治,そして映画をめぐって
(『インターコミュニケーション』No.14(1995年秋号)収録)
/pub/ic_mag/ic014/zizek/zizek_j.html

■ 『アンダーグラウンド』,あるいは他の手段による詩の継続としての民族浄化
(『インターコミュニケーション』No.18(1996年秋号)収録)
/pub/ic_mag/ic018/intercity/zizek_J.html


[N.C.]