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《unearth》 [2015] “unearth”

大和田俊

《unearth》

作品解説

ふたつの部屋に仕切られた空間の一方には複数の石が置かれており,それは,透明な板越しに見ることができます.その石には化石が多く含まれており,点滴で少しずつ酸を与えられることで,化学変化を起こし,溶けながら,二酸化炭素を発生します.化学変化による気体の生成とともに発生する微細な音は,マイクロフォンによって集音され,増幅され,もう一方の部屋に設置されたスピーカーから流されます.
この作品では,フズリナという,2億5000万年前に起こった地球史上最大の大量絶滅で消え去った,小さな海洋生物の化石から構成される岩石(石灰岩)が素材となっています.それらはかつて,海中の二酸化炭素を炭素化合物として生物学的に固定することで自らの身体を形作っていた生物から組成されたもので,それゆえ化石には,かつて生物の体の一部であった二酸化炭素が保存されています.これに薄い酸をかけると,化石が溶け,それによって二酸化炭素が展示空間に放出されるのです.
また,化石には,生物の遺骸が地質学的な力による時間的変化を経て,有機的なものから無機的なものへと変化していく過程が保存されています.作家は化石に,人間の時間のスケールをはるかに超えた過程を見出し,化石化した生物が,その成分であった二酸化炭素へと還っていく様子を観察しつつ,音として聞くことによって,そこに保存された時間や,物質について,私たちがどのように感覚することができるのか考察しています.

機材協力:FOSTEX
協力:森純平

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